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「男一匹ガキ大将」 [映画]

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〔1971年/日本〕


西海高校の戸川万吉(酒井修)は、
近所でも有名な暴れん坊で喧嘩好き。
高校では、万吉を敵対視する、
もう一人の番長・権太がおり、
いつも揉めている。


ある日、万吉は、
東京からやって来た、
網元の親戚の娘・友子(木下トモコ)と出会う。
友子は足が悪く、
この漁村に静養に来たのだ。


友子の愛らしさに、
恋をしてしまった万吉は、
淋しそうな彼女を笑わせたり、
歩く練習をさせたりと、
なんとか彼女の歓心を買おうとする。


そんなある日、ダイナマイトを持った脱獄囚2人組が、
友子を人質に、立て籠もってしまい・・・。





分からんわぁ、
こういう、「男の世界」は(笑)。


喧嘩に明け暮れる、というけれど、
私の中で、「喧嘩」というのは、
相手に対して、何らかの不満とか、憎しみとか、
そういった物を抱えている時にするものであって、
目の前にいる、
何の感情も抱いていない人を、
殴ったり蹴ったりなどする意味が
全然理解できない。


ウィキペディアによると、
原作は、
「喧嘩を通じて、子分を増やし、
 ついには日本中の不良を従える総番に登り詰める男」
みたいな話だと書かれている。
そっか、万吉がする喧嘩というのは、
力の誇示という意味なのね。


後半になると、万吉は、
友子に会うために、
東京に行くのだけれど、
途中、なぜか、乞食のグループに入り、
一緒に物乞いをしたりする。


おそらく原作通りなのだろうし、
原作はきっと、
そこに行くまでの過程が描かれているのだろうから、
納得できるのであろうが、
突然映画だけを観た私は、
何でそんな展開になるのか、
よく分からない。


その乞食の親分(?)を
勝新太郎が演じているのも驚く。
そう、この映画、
勝新太郎が、製作に名を連ねているのだ。


でも、一番凄いのは、笠智衆さん。
笠さんは、お寺のお坊さんの役なのだけれど、
もう、有り得ないくらい強くて、
ガキ大将の万吉をガシガシ投げ飛ばす。
笠さんって、たまにこういう面白い役をする。
そこが愛される理由なのだろうけど。


評価 ★★★☆☆

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コメント 12

よーちゃん

勝新太郎、存在感が半端ないですよねー!(^-^)
by よーちゃん (2017-01-28 12:35) 

green_blue_sky

好きなアニメでよく読んでいました。
アニメ全盛時代(^_^;)
笠智衆さんを観たくなります。好きな役者で存在感があります~
by green_blue_sky (2017-01-28 18:16) 

裏・市長

おはようございます。

「男一匹ガキ大将」は「ハレンチ学園」と並ぶ、
少年ジャンプ最初期のヒット作品やで!。

当時の映画界が放っておくハズがない素材。


それにしても「のんびり。」はすばらしい。

こんな誰も覚えてねーよ?!、
誰が見るんだよ?今は平成だぜ?、
平成ももう終わるんだぜ?という時代に、
自分の目で観た作品「だけ」を一旦体内に摂りこみ、
自分の言葉で吐き出して紹介する。

どこぞのAmazonあたりでよく見るレビュー、
「私はまだ観ていないが、前作がよかったので
期待を込めて☆4つ」とかはありえない。

人間の記憶って上書きされたり、
美化されたりするのでアテにならない。

ボクずっとタンバリンが、
「電車内で騒ぐ子どもがウゼェ…と、
走る列車の窓から無言でエリ首つかんで放り投げる。
絶叫する母親・・・」という解説を本で読んで、
10年ぐらいずっと見たい…と願っていた。

ようやく見られた!。

そんな場面、なかった・・・。
執筆者も実際に見て書いたのではなく、
幼少の頃の記憶で書いたらしい・・・。騙された。


今回の記事とは関係ないのですが、
先日、教えていただいたホームページ見ました。

タンクかよっ!!。

久邇あき子さん、「愛と誠」当時29歳てか!?。

昔って、実年齢と役年齢は
あんまり気にしなかったカンジやな。
いかに雰囲気が出てるか、役にあってるか。
もしくは何も考えてないか…。

近藤正臣さんが30越えで中学生演じたようなモンか。
29歳でスケバンかぁ・・・。やるなぁ。

まぁ最近でも竹内力さんが、
「日本一老けて見える中学生」を演ってたけどね。
by 裏・市長 (2017-01-29 08:21) 

tommy88

ハレチン学園ではなく、ハレンチ学園と共に流行りました。
喧嘩は、メスにモテるために、オス男が考えることです。
知的生命体は武力衝突を避けようとします。
トランプに知性を感じないのは、彼が喧嘩をふっかけているからでしょう。
ボクシングやプロレスに飽き足らずK1とか、喧嘩腰競技が人気です。
わざわざ人間を戦わせて楽しむくらいですから、好きなのだと思います。
しかし、知的生命体の性感帯は脳でした。
珠玉の名作『バーバレラ』で私はそれを知りました。
殴り合いは好きではありません。
脳を刺激し合う世界がステキです。
喧嘩腰も喧嘩も好きになれないから、私は見ませんよ。

by tommy88 (2017-01-29 10:44) 

青山実花

よーちゃんさん
コメントありがとうございます

勝新太郎さんは、
たとえ乞食の役でも、
いるだけで絵になりますよね。
by 青山実花 (2017-01-29 13:51) 

青山実花

green_blue_skyさん
コメントありがとうございます

この作品、
アニメにもなっていたんですか!
大変な人気だったのですね。

笠智衆さん、いいですね。
棒読みで、決して上手くはないのに、
大変な存在感。
大好きです。

by 青山実花 (2017-01-29 14:44) 

青山実花

裏・市長さん
コメントありがとうございます

なるほどー、
「男一匹」と「ハレンチ」。
当時の、「男性とはこうあるべき」みたいな、
空気が見えるような2作品ですね。


いえいえ、
私は生来のケチな性分から、
埋もれている良作映画が忘れ去られてゆくのが、
勿体なくて勿体なくて、
世界中で自分だけでも観てやらねば、という気持ちが強いのです。

そんな私の性格を知っている友人が、
「これを観てね。感想を書いてね」と言って、
珍しい作品を貸して下さる事があって、
それもこの1本というわけで。
本当にありがたい事だと、心から感謝しているのです。


あーーー、そんな風に書かれると気になります。
タンバリンの、その「子供放り投げ」は、何という作品なのか。

で、検索。
1つ行き当たったのが、
タンバリン主演のドラマ「ジキルとハイド」なのですが、
https://twitter.com/dinahasegawa/status/744867792080429058
http://www013.upp.so-net.ne.jp/wachim/nikki_files/199808.htm

裏・市長さんが観られたのは、
これとは違うものなのでしょうか。


はい。久邇あき子さん、29歳♪

当時、夏夕介さんが24歳でしたので、
スケバン役が10代では、あまりに小娘臭く見えてしまうので、
これ位の年代の女性を揃えたのかもしれませんね。

全然関係のない話ですが、
「冬ソナ」が流行った時、1話だけ、どんなものか観た事があるんですね。
高校生を演じていた、ペ様は当時30歳。
で、おそらくクラスメイトも、それくらいの年齢で揃えたのか、
教室中、30歳前後の人が制服を着ていて、
爆笑した事があります。

そう言えば、
伊原剛志さんも、平成の「愛と誠」で、
座王権太の役を演じていましたね。
みんな頑張ってますね^^
by 青山実花 (2017-01-29 14:44) 

青山実花

tommy88さん
コメントありがとうございます

喧嘩が、モテるためにする行為だと考えられるのなら、
それは大きな勘違いですね。
公共の場で、
喧嘩する、
威張る、
恫喝する、
などの行為は、
見るに堪えない醜悪なものがあります。

女性が好むのは、
大らかで、他人の過ちを笑って許す寛容な精神。
喧嘩で力を誇示するのは、
知的生命体ではないのかもしれません。

スタローンの「デモリションマン」でも、
たしか、脳を刺激するシーンがありましたね。
未来の恋愛は、きっとそうなるのでしょう。
by 青山実花 (2017-01-29 15:00) 

tommy88

「喧嘩は、メスにモテるために、オス男が考えること」
オスとメスの世界を、残念ながら底辺校で経験しました。
公共の場で、
喧嘩する、
威張る、
恫喝する、
などの行為こそ、彼らのヒーロー像です。
カミナリ族にしろ暴走族にしろ、狂っているとしか思えません。
しかし、ノコノコ出ていって注意でもすれば、半殺しにされてしまいます。
公共の場に居る多くの「常識」は、怖くて黙るしかありません。
残念なことですが、話しても分からない連中は確かに居ます。
マスコミや漫画や映画で、取り上げられて、ただマネする単細胞。
そんな連中を、身の危険を感じながら調教していたことがあります。
おそらくトランプのような輩の登場で、また何か秩序が狂わされると思います。
論理的思考のできない連中に規則を守らせるには調教が必要です。
「彼ら」は、どうして高校生なのにすぐに妊娠したのでしょうか。
それは、「彼ら」はオスで、メスであるだけだったからです。
「彼ら」の親も同じでした。
私は生理的に、この手の映画は嫌いです。
知性を感じられないからです。
前述の、すぐに妊娠する生徒と、先日スーパーで会いました。
「待て」と「おすわり」を仕込んでおいたので、「普通に」仕事をしているようでした。
建設会社で働き、父親の違うふたりの子どもを育てるシングルマザーでした。
少子化の中、負の再生産は脈々とおこなわれています。
無責任な言い方になりますが、底辺校の治安はさらに悪化しています。

天海祐希さん、たしかに、高圧的に虐める役が似合います。
私の中にあるMが妄想するのです。
Mの妄想は、Sを征服すること。
叶わぬ夢、しかし、それがあるからSはMから離れません。
そんなどうでもいいことを真剣に考えるのは、オスから男性への脱皮課程。
かつてカドカワ映画を成功させたおっさんが失礼なことを言っておりました。
要はヒットさせるには、
セックス、暴力、組織破壊
それだけだと。
私が「裏・市長さん」に魅かれるのも、Mの妄想でしょう。
だから、青山さんと裏さんの「直接対決」が好きなのです。
「天海祐希の征服形態」をそこに見るからだと思います。
朝から余計なことを欠きました。

by tommy88 (2017-01-30 07:13) 

MONSTER ZERO

いやしかし、「番格ロック」の驚き冷めやらぬまま今度は万吉親分とは!恐れ入りました(^^;

実写版公開以前に日本テレビでアニメ化されていますね(^^

乞食の親分「霞の御大将」を演じた座頭市こと勝新太郎先生が当時可愛がっていて売り出しに躍起になっていたのが主役を演じた酒井修さん(勝先生の「悪名)にも出演されています)ですね

とは言え何と言っても原作マンガの凄さが圧倒的で映画版は単行本の第2巻(一部第3巻?)くらいまでが描かれていますが単行本は全28巻(リアルタイムで)でした

有名な清水の次郎長親分を模して「万吉一家28人衆」を結成したり和尚にブっ飛ばされて気に吊るされるあたりや友子との関係は宮本武蔵からの引用と言う、当時の日本人の琴線に触れる構成も秀逸でした

創刊間もなかった「少年ジャンプ」をハレンチ学園・父の魂や荒野の少年イサム等と共に一躍ヒットマンガ雑誌に昇華させた元祖硬派マンガにして永久不滅の傑作でした!
by MONSTER ZERO (2017-01-30 10:54) 

青山実花

tommy88さん
コメントありがとうございます。

公共の場で、
喧嘩する、
威張る、
恫喝する、

2019年も終わろうとしておりますが、
相変わらず、こういった輩が起こす事件は、
後を絶たないようですね。

> 話しても分からない連中は確かに居ます。

いますね。
ほんと、キモいですよ。

by 青山実花 (2019-12-30 18:41) 

青山実花

MONSTER ZEROさん
コメントありがとうございます。

色々お詳しいですね^^
この映画が
アニメ化までされているとは
驚きです。

漫画をきちんと読めば、
それなりに面白いのかもしれませんね^^;
by 青山実花 (2019-12-30 18:43) 

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