「めくらのお市 地獄肌」

〔1969年/日本〕


お尋ね者を捕らえては、
賞金を稼いでいる盲目の女・お市（松山容子）は、
今は、身寄りのない少女・お京と旅している。
しかし、実はお京が大店の娘で、
家出しているだけだと知ったお市は、
心を鬼にして、彼女を家に帰す。


その後、
お市を激しく憎む、
女殺し屋・お炎（松岡きっこ）と対決したお市は、
お炎のある「技」に負けてしまう。


そんなお市を助けたのが、
漁師の茂作（入川保則）。
茂作は美しいお市を愛し、
2人は夫婦として暮らし始める。


茂作の村は、
地元のヤクザ・文蔵（安部徹）から、
「隠し米」を狙われ、
さらに、お炎は文蔵の妹。
事はやっかいだ・・・。





「めくらのお市」シリーズ、第二弾。


うん、中々面白い。
あまり知られていないシリーズだけれど、
一定の水準は達している。
（とエラソーに言ってみる）。


お市は、屈強な男たち相手でも、
全く負ける気がしないけれど、
1作目と同様、
こちらも女の敵がいる。


演じるのは松岡きっこさん。
なんて魅力的なんだろう。
もちろん今までも、彼女の事を知ってはいたけれど、
これほどカッコいいとは思っていなかった。


彼女の武器は、
鞭なのだけれど、
なんと、この鞭の素材（？）は
女の髪の毛！


そんなものを編んで作った鞭って、
どれだけ怨念が込められているのか、
考えただけで怖ろしい(笑)。


さらに、お炎は、
懐から、毒蛇を出すという凄技まで披露する。
そんな猛毒の蛇を、
一体どこに隠していたんだと言いたくなる素早さ。
毒蛇はお市を噛むのに、
なぜお炎を噛まないんだ？
それほど飼い慣らされてるのか？(笑)


お市が主役だというのに、
私は相当お炎が気に入ってしまったようだわ。


お市に関しては、
彼女が、束の間の結婚生活を営む場面が
心に沁みる。


それはほんの2～3日の出来事だったけど、
夫の茂作はとても優しくて、
やっぱり女は、出会った男で運命が大きく変わると
強く思う。
本当に幸せな場面だった。


だから、その後の茂作の失態が、
余計に悔やまれる。


評価　★★★☆☆

コメント 2

おはようございます！。

今回もはじまりました、
シリーズ全作制覇の果てしなき旅路。
こればっかりは、そういう体質だから仕方ない。
て、ゆーか分かるわ。
順番に並んでる物は1本でも抜けたら、
3の次に5が来たら気持ち悪いねん。

ボク、ご幼少の頃、夕方になると眠気に襲われる
奇病にかかってて、なぜかアニメの最終回「だけ」
見のがす体質だった。
「おんぶおばけ」も「怪物くん」も「あさりちゃん」も、
大人になるまで、そのラストを知らなかった。

今はいいな、ネットがあればすぐ動画で見られる。
見のがし配信なんてのもある。
でも、その分、一期一会の気持ちで真剣に
番組・作品に向き合う姿勢が薄れた気がする。

松岡きっこさんはカッコイイ。
もう、名前からしてロックしてる。
「きっこ」やで「きっこ」！。
愛称じゃないんやで「きっこ」！。

昭和の女優の「眼」のカッコよさは異常。
梶芽衣子さんを越える「眼」にはまだ出会えていないが、
松山容子さんもかなりの眼とボンカレーの持ち主。

お市はまだ幸せにはなれない。
なったらシリーズが全2作で終わってしまう。

ヤバイ！「めくらのお市　so-net」で検索したら、
また「のんびり。」が一位だった！。
そんなにマイナーな映画なのか…コレ？。
by 裏・市長 (2016-08-29 08:52) 

裏・市長さん
コメントありがとうございます

そうなんです、体質なんです。
一つ手を付けたら、
全部を制覇しないといられないんです。
だって、誰かに、
「○○って映画、観た事ある？」と聞かれた時、
「1と2は観たけど、3は観てなくて、4は・・・どうだったかな」などと
考えるのが嫌なんです。
胸を張って「全部観た」と言いたいんです。
（誰に聞かれるんだって話ですが（笑））

>ボク、ご幼少の頃、夕方になると眠気に襲われる

それは可哀想に・・・。
最終回、観たかったですよね。
それでも、いい世の中になりました。
全部ではないけれど、
ある程度はソフト化されているし、
ネット配信もありますものね。
ただ、どんな時も、気持ちは一期一会で臨みたいですね。

「きっこ」さんの本名って「きくこ」さんなんですね。
あの現代的なお顔立ちは、
やっぱり「きくこ」さんより「きっこ」さんの方が合いますね。

うーん、やっぱり誰もが知っている映画・・・
ではないのでしょうね。
これを機会に、
世間に広まればいいのでしょうが、
こんな与太ブログに感想を書いたくらいじゃ、
読んでくださってるのは5人くらいかもしれません・・・。

by 青山実花 (2016-08-31 20:32)