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「めくらのお市物語 真赤な流れ鳥」 [映画]

mekuranooichi1.jpg
〔1969年/日本〕


7歳のお市は、今まさに、
母親から捨てられようとしていた。
雷雨の夜、母はお市より男を選び、
逃げたのだ。
さらに、泣きじゃくるお市の傍らにあった木に
雷が落ちたせいで、
彼女は盲目となってしまう。


その後、お市(松山容子)は弥助という老人に拾われ、
幸せな日々を過ごしていたが、
十数年後、弥助は伝蔵という男に殺される。


復讐を誓ったお市は、
浪人・浮田(長門勇)から居合剣法を教わる。
めきめき腕を上げ、
男と対等に遣りあえるまでに成長したお市。
お市は浮田に恋心を覚えるが、
それを知った浮田は、姿を消す。


お市は、
かたき討ちと、母親探しの旅に出る。
途中、生き別れた娘を探す老人・仁平と出会い・・・。





「めくら」や「市」のキーワードを聞けば、
ほぼ全員の方が、
「座頭市」を思い出すのが
普通なのだろうけれど、
これは、女性版。


少し前に、
綾瀬はるか主演の、女版座頭市「ICHI」を観た時は、
とても斬新だと思ったけれど、
なーんだ、
それより37年も前に、
女版はとっくに作られていたんだと思った次第。


それにしても、松山容子さん演じるお市が、
人と悲しい別れをしすぎて辛い。


母親に捨てられ、
育ての親・弥助は殺され、
恋心を抱いた浮田は去ってゆく。


特に浮田さん。
なんで逃げるかな。
あんなに若くて綺麗なお市に惚れられて、
めっちゃ幸せじゃないの。
しかも、浮田もお市を憎からず思っているのよ。
目の見えないお市を置いて、
黙って姿を消すなんて、
ひどいよひどいよ(笑)


この映画には、
もう一人、若い女が出てくる。
賭博場でサイコロを振るお文(荒井千津子)。


彼女はなぜか、
この平成の時代にも通用するような髪形をしていて、
そのせいで、
体に巻いた晒はチューブトップにしか見えず、
下半身は赤い短パンを履いているようだ。
これでサンダル履いたら、
そのまま湘南海岸に行けそう(笑)。


いや、それが悪いと言っているのではなく、
お市との対比が面白いな、と思って。
実際、賭博場で対決する2人の場面は、
なかなか面白かった。


複数の男相手に、
華麗な殺陣を披露する松山容子さん。
シリーズは4作まであるそうだ。
全制覇しなくては。


評価 ★★★☆☆

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コメント 10

mitu

松山容子さんと言えば、昔のボンカレーのポスターの人ですよね!
彼女の情報は、それしか知りません><
by mitu (2016-08-27 15:49) 

アンヌ隊員

いつも興味深く拝見しています。
こんなマニアックな映画をどこで探してくるのでしょうか?羨ましいです。
これも劇画が原作みたいですが、シリーズ化されてるのでヒットしたんでしょうね。このタイトルだとCSとかでも期待薄かも。残念。
by アンヌ隊員 (2016-08-27 16:13) 

hatumi30331

花火、良かったよ!!^^
by hatumi30331 (2016-08-27 22:35) 

薔薇少女

松山容子はテレビでも人気が有ったんだよ!
『琴姫七変化』はカッコ良くて夢中で見てたわ~(o^∇^o)ノ
by 薔薇少女 (2016-08-27 23:58) 

裏・市長

おはようございます!。

出た!全4作あるけど、番号振ってないから、
タイトルだけ見たら、これが何作目なのか
把握できないシリーズ!。

松山容子さんと言えば、ボンカレー。
田舎に行けばいまだにあのブリキの看板が
木造家屋の壁にかかってたりする。
アース渦巻きの水原弘&由美かおるさんの
看板とともに並んでる率の高さは異常!。

「めくらのお市」にはテレビ版もあるのだけれど、
再放送にお目にかかった事がない。
藤岡弘、さんも出ているらしい・・・。
見てみたいけど、
やっぱりタイトルが激しく引っ掛かるみたい。

言葉狩りっちゅーのかしら、1980年代後半ぐらいから
すごくみんなが過剰に反応するようになった。
1990年代、ボクが書店員だった頃、
「差別表現」のために手塚治虫先生の漫画が、
全部、出荷停止になっていた。

信じられるか?今では「漫画の神様」と呼ばれる、
手塚先生に対してこの仕打ち。
神様に対して、人間がやるべき事か(笑)。

その「言葉」を耳にしたり、目にする事により、
不快に思う人がいる限り、
我々ブロガーも最善の注意を払いながら
記事を書かないといけないのだけれど、
(…ボクが一番ヤバイ…)
この「めくら」というタイトルだけで、
先人が作り上げた作品にフタをしちゃうのはどうよ?。

うるせぇヤツらがいるから、公開しなきゃいいじゃん♪。
って、問題の本質はなにも解決してないぜ!。

で、何が言いたいかとゆーと、
「めくらのお市」テレビ版をオレに見せてくれ!。
それが言いたいだけで、この回りくどい長文。
ちょっと反省するわ・・・。
by 裏・市長 (2016-08-28 10:06) 

青山実花

mituさん
コメントありがとうございます

松山容子さんというと、
殆どのかたがボンカレーを思い出すようですね^^

私はボンカレーの看板は知っていましたが、
あの女性が松山容子さんという方だと
この映画を観て知りました^^;
by 青山実花 (2016-08-29 10:59) 

青山実花

アンヌ隊員さん
コメントありがとうございます

この映画は、
私がとても親しくさせていただいているお友達から
ソフトをお借りしました。
その方のコレクションを見せていただいた事はありませんが、
お話によると、とても沢山のソフトを持っておられるようで、
知識も大変に豊富な、
心から尊敬している方です。

このシリーズは4作あるようですので、
当時、それなりにヒットしたのでしょうね。
アンヌ隊員さんは都内にお住まいなのでしょうか。
名画座にかかるといいのですが。

アンヌ隊員さんはブログなどはされていないのでしょうか。
もしされておられるなら、URLを教えてくだされば、
ご訪問したいです。

by 青山実花 (2016-08-29 11:15) 

青山実花

hatumi30331さん
コメントありがとうございます

花火、無事に見られて良かったですね。
お天気も良かったのでしょうね。
by 青山実花 (2016-08-29 11:16) 

青山実花

薔薇少女さん
コメントありがとうございます

なるほど、松山容子さんは
人気者だったんですね。
さすがボンカレーの看板になるだけの事はありますね^^

by 青山実花 (2016-08-29 11:17) 

青山実花

裏・市長さん
コメントありがとうございます

確かに、ちゃんと気を付けて観ないと、
順番間違えちゃいそうですね。
特に1作目を最初に観ないと、
なぜお市があのような境遇になったのか、
わけが分からないと思います(笑)。

皆様が「ボンカレー」というので、
検索してみましたら、
そういえば、松山さんは看板だけでなく、
パッケージの箱にも、
お写真が載っていましたよね。
カレーのパッケージに長期間お顔が載せられる
女優さんって、あまり記憶にないような^^;

私も調べてみて、
「めくらのお市」はドラマ化もされている事を
知りました。
藤岡弘、さんやタンバリンも出ていたようですね。

うーん、やっぱり「めくら」が引っ掛かるんですかね。
言葉ばかりに反応して封じ込めていても、
人間が変わらない限り、
何も変わらないと思うのですが、どうなのでしょう。
私もこの映画の感想を書くにあたり、
一言何か入れようかと思ったのですが、
意味がない気がしてやめました。

手塚治虫さんの漫画の単行本の中には、
「差別」についての長い注釈の文章が載せられているものが
ありますね。
人種や障害者の方への差別を指すものが
殆どなのでしょうが、
例えば「奇子」なども凄い内容だと思います。

>神様に対して、人間がやるべき事か(笑)。

最近は、そういった「やりすぎ」に反対する声もありますので、
揺り戻しが来ているのかもしれませんね。

いずれにしても、裏・市長さんが、
「めくらのお市」のドラマ版をいつか観られる日が来ることを
心から祈っています。
反省はしなくていいですよ。
私も楽しんでいますので^^

by 青山実花 (2016-08-29 11:53) 

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