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「帰ってきたヒトラー」 [映画]

kaettekitaHitler.jpg
〔2015年/ドイツ〕


ドイツ・ベルリンのある空き地で、
死んだはずのヒトラー(オリバー・マスッチ)が突然蘇える。


今がまだ1945年だと思い込んでいるヒトラーは
歩き出すが、
人々の、自分を見る目が変だ。
ついには、話しかけた女性から、
催涙スプレーをかけられる始末。


ヒトラーはキオスクに売られていた新聞で、
今が2011年だと知る。
そして、そこに偶然居合わせたテレビカメラに
写り込んでしまう。


一方、テレビ局をクビになりかけていた
フランクは、
偶然テレビに映ったヒトラーを、
物まね芸人と勘違いし、スカウトする。
ヒトラーがトーク番組で、
演説をぶつと、
その様子がyoutubeにアップロードされ、
その再生回数が凄い事に。


スターにのし上がったヒトラー。
ついに彼に、
政界から入党依頼が舞い込み・・・。





試写会で観た。


現代にヒトラーが蘇えるという、
考えようによっては不謹慎な物語が
コメディタッチで描かれていて、
劇場内は爆笑の渦。


特に前半が面白い。
誰一人、彼を本物のヒトラーと思わない中、
ずっとヒトラーのままでいるヒトラー。
両方の意識の差が可笑しくて。


ヒトラーが、自分の軍服を洗ってもらうため、
クリーニング店に行く場面も笑える。
今まで、そんな事を想像した人がいるだろうか。
しかも、その時来ていた軍服しか持っていない彼は、
クリーニング店から借りた、
ヨレヨレの黄色いシャツと、
デニムを着て帰ってくる。
その姿が映った瞬間・・・


あははははは~。
それはもう、威厳なんてぶっ飛んじゃうような、
ただのおっさんで、
可笑しかったなぁ。


彼はその演説能力の巧みさから、
現代でもスターになっていくわけだけれど、
ドイツではその原作は、
絶賛と非難で大騒ぎとなり、
売れに売れたのだそうだ。


日本でもこういった物を作ったら面白いのになぁと思うけど、
国民性の違いもあるし、
やっぱり難しいのかもしれないな。


評価 ★★★☆☆

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コメント 16

mitu

この映画と「素敵なサプライズ ブリュッセルの奇妙な代理店」の紹介をテレビで視ました、どちらもブラックユーモア的な映画ですと言われてましたが
なかなか面白そうでした、特に「素敵なサプライズ ブリュッセルの奇妙な代理店」は、オランダ映画なので観たいなぁと思いましたよ(^_^)
by mitu (2016-06-14 12:55) 

hatumi30331

これは観てない!
チェックしとくよ。^^
by hatumi30331 (2016-06-14 17:16) 

ひろし

こういう日常ではあり得ない設定は単純に楽しめていいですね。

by ひろし (2016-06-14 18:54) 

Mitch

面白いことを考える人がいるものですネ^^
日本にはヒトラー程突出した人物は思い当たりません。
by Mitch (2016-06-14 21:50) 

るね

原作の邦訳版が、書店で平積みになってたのを見て、ちょっと気になってました。書評(&映画評)を見ると、単なるブラックユーモアに富んだコメディー作品、っていうわけでもなさそうですね。

先日、ETV特集でヒトラーの最後の数日間を、側近の証言から描いたドキュメンタリーを見たばかりなので、さらに興味が湧きました。
by るね (2016-06-14 22:39) 

さる1号

これは面白そう^^
見てみたいな
by さる1号 (2016-06-15 02:03) 

don

早いですね。今週末からですよね。
この映画見たいんですよね。
でも生活動線上で上映してない・・・

見たいなぁ・・
by don (2016-06-15 12:27) 

yonta*

ヒトラーの映画って、いくつも作られていますが
(私は独裁者くらいしか観たことないですが・・)
それらが戦争を描いているのに対して、
この作品はヒトラーを通して現代社会を描いていますよね。
笑ってしまうシーンもたくさんありましたが、
いろいろ考えさせられました。
今回もありがとうございました♪

笑っちゃいましたけど、でも本物のヒトラーも
家に帰ればヨレヨレの黄色いシャツ、
着てたかもしれないですね。
寝るときも軍服だったわけではないでしょうし^^;
by yonta* (2016-06-15 21:21) 

青山実花

mituさん
コメントありがとうございます

「ヒトラー」も「ブリュッセル」も、
コメディでありながら、
考えさせられる、面白い映画だと思います。
機会がありましたら、
ぜひご覧になってみて下さいね。
by 青山実花 (2016-06-15 23:53) 

青山実花

hatumi30331さん
コメントありがとうございます

この映画は17日から公開です。
劇場で、もし観られなくても、
WOWOWでも放映されるのではないでしょうか^^
by 青山実花 (2016-06-15 23:58) 

青山実花

ひろしさん
コメントありがとうございます

こういった有り得ない「もしも」のお話って、
面白いですよね。
この映画は、ちょっとブラックなのですが。
by 青山実花 (2016-06-15 23:59) 

青山実花

Mitchさん
コメントありがとうございます

日本でヒトラーに当たる人は、
確かにいませんね^^;

私は、実在の人物を綺麗事でなく、
ダークな部分も含めて描いてほしいといつも思っています。
例えば、
田中角栄さんとか、
松下幸之助さんなど。
日本はそういった事は無理なのでしょうか・・・。
by 青山実花 (2016-06-16 00:02) 

青山実花

るねさん
コメントありがとうございます

そうなんです、
前半は可笑しいんですよ。
ただ、後半になるとシャレにならないというか。
やはりドイツですから、
ただ笑って終わらせるという事は
できないのだと思われます。

ヒトラーはきっと、
研究対象としても面白いのでしょうね。
私も興味があります。

by 青山実花 (2016-06-16 00:04) 

青山実花

さる1号さん
コメントありがとうございます

はい、笑えるのですが、
怖ろしい映画でもあります。
機会がありましたら、
観てみて下さいね。
by 青山実花 (2016-06-16 00:06) 

青山実花

donさん
コメントありがとうございます

上映されないですか。
うーん、
お時間があったら、
少し遠くの映画館まで行くのも手かもしれませんね。
遠足気分で・・・^^;
by 青山実花 (2016-06-16 00:21) 

青山実花

yonta*さん
コメントありがとうございます

作られてますね。
私が今、最初に浮かんだのは「ワルキューレ」かな。
なんだか空しい映画でした。

後半はちょっとショックでしたね。
事実に気付いた人がああなって・・・って、
詳しくは書けませんが。

ヒトラーに限らず、
しゃっちょこばった人、
イケメン過ぎる人が、
家でどんなパジャマを着ているのか、
考えると可笑しくなる事があります。
例えば、ゲイリー・クーパーとか。
休日もスーツ着てそうで(^_^;)
これがジェームズ・スチュワートとなると、
また少し、違ってくるのですが。

by 青山実花 (2016-06-16 00:28) 

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