「ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります」

〔2015年/アメリカ〕


モーガン・フリーマンと、ダイアン・キートンは、
仲のいい夫婦。
ブルックリンの
眺めのいいアパートメントに40年暮らしている。


この部屋は、2人にとって最高の住まいだったが、
一つだけ難点が。
最上階の5階の部屋まで行くのに、
エレベーターが無く、
年齢を重ねた今、
昇り降りが辛くなってきたのだ。


今後の事を考え、
エレベーターのある部屋に引っ越した方がいい、
そう考えたキートンは、
フリーマンを説得し、
姪で不動産業をするシンシア・ニクソンの力を借りながら、
部屋の売り出し広告を出す。


内覧会の日がやって来た。
しかし、こんな日に限って、
ブルックリン橋でタンクローリーが事故を起こし、
道路は大渋滞な上に、
逃走した運転手にはテロリストの疑いがあるという。


さらに、愛犬ドロシーの様子がおかしい。
獣医に診せなければ・・・。





とても意外だったけれど、
モーガン・フリーマンとダイアン・キートンは
初めての共演なのだそうだ。


けれど、とてもそうは思えないくらい、
素敵な夫婦を演じていて、
本当に長年連れ添った2人みたい。


時々、若い頃の2人のエピソードが織り込まれて、
それがまたいい。
画家の卵だったフリーマンと、
モデルのキートン。
黒人と白人というカップルの結婚に、
親も、周囲も、諸手を挙げて大賛成という風ではなかったけれど、
それでも、深く愛し合う2人に迷いがなかった事が
上手く描かれている。


そんな2人が、
長年住んでいたお家を売りに出そうとするわけだけど、
そこに、
今風の話題である、
テロの問題が絡んでくる。


こんなハートウォーミングっぽい物語にまで、
テロの脅威が盛り込まれるとは、
やっぱり世界はそこまで、
切羽詰まった所に来ているのだろうか。


それにしても、
愛着のある家を、
何らかの理由で手放さざるを得ない辛さって、
分かるなぁ。
99の条件を満たしているのに、
たった1つの条件が合わないばかりに、
引っ越すしかないという、その辛さ。


しかも、内覧会では、
知らない人がどんどん入って来て、
値踏みするように、家中を見られて、
思い出の詰まった家を
穢されるような、あの感じ。


大好きな家なのに、
数ヶ月後には、見知らぬ人が住むのかと思うと・・・。
辛くて辛くて、
家も泣いているような気がする。


・・・って、映画ではそこまで大げさに描かれてはいないけれど、
これは、私個人の気持ち。


評価　★★★☆☆

コメント 6

この映画みたかった映画です(^_^)
by mitu (2016-02-18 21:53) 

眺めはよくなくていいです。
多くは望んでいません。

こちらの出した条件はただひとつ。
現状維持。

現在と変わらぬ家賃、環境ならば良し。
それと申し訳ないが、荷物だけ運んでほしい。
ボクひとりで無理なんで。
あ、「ただひとつ」じゃなかったか。

立ち退き料とかなーんも望んでいないのに、
「無理」と言い放ち、早く立ち退けと言う家主。
これってゼイタクなの？。

というか、この10年の間に20軒中、19軒が
「立ち退き」と聞いただけで、慌てて出て行ったからだ。

家主の言い分としては、
「みんな、おとなしく出ていったのに
なぜ、お前は出て行かない」？。

出て行かないんじゃない、出ていけないんだ！。
で、10年が過ぎた。
今月も出て行かないし、今月も家主は家賃を取りに来る。

追い出す気があるのか、こっちも出ていく気があるのか？。
これは繰り返しのギャグを応酬するコントなのか？。

若い時はイイけど、エレベーターなしの5階はキツイ。
2階ですら危ない。
2センチの段差でさえ、人はコケてしまうのに・・・。
by 裏・市長 (2016-02-18 23:33) 

mituさん
コメントありがとうございます

ぜひぜひご覧になってみて下さい。
大がかりなCGやアクション映画ではないので、
自宅鑑賞でも十分楽しめると思います。
by 青山実花 (2016-02-21 14:43) 

裏・市長さん
コメントありがとうございます

私が書くと、どうしても茶化しているような、
ふざけているような印象を与えてしまうかもしれませんが、
真面目な話、
大家さんと10年も同じやり取りが続いているという事は、
コントのようなものと考えてよろしいのではないでしょうか。

裏・市長さんは、
新しいお家の敷金礼金まで出せと言っているわけでは
ないですよね。
大家さんが裏・市長さんに出ていってもらって、
その空いた家なり土地なりに、
子供を住まわせたいとか、
今、現金がどうしても必要などの理由があれば、
引っ越しの費用くらい出す気がします。
っていうか、私だったら出します。

お家賃を取りに来られる時、
大家さんからはそのお話は出ないのでしょうか。

確かに年を取ると、
少しの段差でも躓くと聞きますね。
今は健康でも、この先、何があるか分からないという、
誰にでも言える事なんですよね。

by 青山実花 (2016-02-21 14:55) 

これ、ミュージックエア（２６０ｃｈ）の「シネタイム」で見ました。
映画みたいなぁと思ってます。

最後どうなるんだろう。
売らないんじゃないかな＾＾
というか、思い出の詰まった部屋は手放せないと思う。
by don (2016-02-21 21:12) 

donさん
コメントありがとうございます。

思い出の詰まったものって、
手放すづらいですね。
私も、家の事で大泣きした事があります＾＾；
by 青山実花 (2018-12-31 09:05)