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「四十八歳の抵抗」 [映画]

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〔1956年/日本〕


保険会社に勤める西村耕太郎(山村聡)48歳は、
あと2年で50歳の大台に乗る事に、
かなりの抵抗を感じている。
家族は妻(杉村春子)と、23歳の娘・理枝(若尾文子)の3人暮らしで、
平穏な日々だ。


ある日、耕太郎は部下の曽我(船越英二)の誘いで、
スナックに行くと、
そこで働く19歳の少女・ユカ(雪村いずみ)の
愛らしさの虜となり、
のめり込んでゆく。


一方、家では大変な事件が勃発していた。
理枝が19歳の恋人・敬(川口浩)と、
駆け落ちしてしまったのだ。
理枝は、すぐ帰ってきたものの、
敬を愛していると言って聞かず、
耕太郎を悩ませる。


曽我は、ユカと一緒に熱海に一泊旅行に出かける。
夜になり、
曽我がユカを押し倒そうとすると、
そんな気はまるでなかったユカに激しく抵抗され、
彼女の純情さに、男泣き。


敬が曽我の家に挨拶にやって来た。
敬と理枝の結婚に反対の曽我は、
議論になるが、負けてしまう。
さらにその後、理枝の友人から、
理枝が妊娠していると聞かされ・・・。





冒頭からいきなり、川口浩様と若尾さんのキスシーンから始まる、
おぉ!という感じの出だし。


けれど、若尾さんは主役ではなく、
あくまでも山村聡さんの娘という役どころ。


タイトルの48歳というのは、
もちろん山村さんの事なわけだけれど、
やはり昔と今とでは、
年齢の感覚が違うんだなぁと思う。


この映画での48歳というと、
まるで、もうすぐ人生が終わりそうなくらいの言い方で、
50歳なんかになった日には、
おじいさん扱いされそうな感じだ。
男性でそうなのだから、
女性なんて、もっと酷い事言われてたんじゃないかと想像する。


そして、そんな年齢に抵抗するように、
浮気に走る山村さん(笑)。
やっぱり男性は、
自分の年齢が気になり出すと、
そちらの方に行きがちなのかしら。
若い女の子と、どうにかなって、
生きている意味を確認したい、って。
いや、最近では、
女も同じかな。


「瘋癲老人日記」もそうだったけど、
山村聡さんって、
昔は意外と好色な役を演じているのよね。
私が山村さんを知った頃はもう、
素敵なおじさまって感じだったけど。


川口浩様が、
私の大好きな学ラン姿で登場。
昔は大学生が、
普通に学ラン着ていたのだと、
古い邦画を観ると、よく分かる。


評価 ★★★☆☆





この作品で、
若尾文子さんの出演映画、160本中110本を観た事となりました。


(★は観た作品)


★春の雪 (2005)
 竹取物語 (1987)
 ある映画監督の生涯 溝口健二の記録 (1975)
 幻の殺意 (1971)
★男はつらいよ 純情篇 (1971)
★スパルタ教育 くたばれ親父 (1970)
 座頭市と用心棒 (1970)
★天狗党 (1969)
★千羽鶴 (1969)
★濡れた二人 (1968)
★積木の箱 (1968)
★不信のとき (1968)
★鉄砲伝来記 (1968)
★華岡青洲の妻 (1967)
★砂糖菓子が壊れるとき (1967)
★妻二人 (1967)
★夜の罠 (1967)
★雪の喪章 (1967)
 処女受胎 (1966)
★赤い天使 (1966)
★雁 (1966)
★氷点 (1966)
★処女が見た (1966)
★刺青 (1966)
★妻の日の愛のかたみに (1965)
★不倫 (1965)
★清作の妻 (1965)
★帯をとく夏子 (1965)
 女めくら物語 (1965)
★波影 (1965)
★花実のない森 (1965)
 幸せなら手をたたこう (1964)
 悶え (1964)
★卍(まんじ) (1964)
★獣の戯れ (1964)
★傷だらけの山河 (1964)
★「女の小箱」より 夫が見た (1964)
★温泉女医 (1964)
★新・忍びの者 (1963)
★越前竹人形 (1963)
 女が愛して憎むとき (1963)
★わたしを深く埋めて (1963)
★女系家族 (1963)
 八月生れの女 (1963)
★雪之丞変化 (1963)
★しとやかな獣 (1962)
★秦・始皇帝 (1962)
★瘋癲老人日記 (1962)
★その夜は忘れない (1962)
★やっちゃ場の女 (1962)
★仲よし音頭 日本一だよ (1962)
★閉店時間 (1962)
★爛(ただれ) (1962)
★雁の寺 (1962)
★家庭の事情 (1962)
★妻は告白する (1961)
★新源氏物語 (1961)
★銀座のぼんぼん (1961)
★女は二度生まれる (1961)
★女の勲章 (1961)
★東京おにぎり娘 (1961)
★好色一代男 (1961)
★お嬢さん (1961)
★婚期 (1961)
★花くらべ狸道中 (1961)
★銀座っ子物語 (1961)
 素敵な野郎(1961)
 鎮花祭 (1960)
★偽大学生 (1960)
★安珍と清姫 (1960)
★勝利と敗北 (1960)
★ぼんち (1960)
★からっ風野郎 (1960)
★女は抵抗する (1960)
★女経(じょきょう) (1960)
★初春狸御殿 (1959)
★浮草 (1959)
 実は熟したり (1959)
★美貌に罪あり (1959)
 花の大障碍 (1959)
 次郎長富士 (1959)
★氾濫 (1959)
★山田長政 王者の剣 (1959)
★薔薇の木にバラの花咲く (1959)
★最高殊勲夫人 (1959)
★あなたと私の合言葉 さようなら、今日は (1959)
 新婚七つの楽しみ(1959)
★母(1958)
★娘の冒険 (1958)
★夜の素顔 (1958)
 嵐の講道館(1958)
★一粒の麦 (1958)
★息子の結婚 (1958)
★口笛を吹く渡り鳥 (1958)
 愛河 (1958)
★忠臣蔵 (1958)
 螢火 (1958)
 東京の瞳 (1958)
 妻こそわが命(1958)
★青空娘 (1957)
★夕凪 (1957)
★誘惑からの脱出 (1957)
★永すぎた春 (1957)
★朱雀門 (1957)
 慕情の河 (1957)
 続銀河の都 (1957)
★スタジオはてんやわんや (1957)
 銀河の都 (1957)
 君を愛す (1956)
★四十八歳の抵抗 (1956)
★日本橋 (1956)
★涙 (1956)
 スタジオは大騒ぎ (1956)
 あさ潮ゆう潮 (1956)
★滝の白糸 (1956)
★処刑の部屋 (1956)
★新婚日記 恥ずかしい夢(1956)
★新婚日記 嬉しい朝(1956)
★赤線地帯 (1956)
★虹いくたび (1956)
★新妻の寝ごと (1956)
★花嫁のため息 (1956)
 薔薇の絋道館 (1956)
★弾痕街 (1955)
 七人の兄いもうと (1955)
★珠はくだけず (1955)
★長崎の夜 (1955)
★幻の馬 (1955)
 娘の縁談 (1955)
★薔薇いくたびか (1955)
★月に飛ぶ雁 (1955)
 幸福を配達する娘 (1955)
★螢の光 (1955)
 勝敗(1954)
 荒城の月 (1954)
★月よりの使者 (1954)
 緑の仲間 (1954)
 浅草の夜 (1954)
 慕情 (1954)
★舞妓物語 (1954)
★酔いどれ二刀流 (1954)
 或る女 (1954)
★心の日月 (1954)
 十代の誘惑 (1953)
 無法者 (1953)
 続続十代の性典 (1953)
 春雪の門 (1953)
★祇園囃子 (1953)
 続十代の性典 (1953)
 チャタレー夫人は日本にもいた (1953)
 怒れ三平 (1953)
★十代の性典 (1953)
 彼女の特ダネ (1952)
 街の小天狗 (1952)
 秘密 (1952)
 明日は日曜日 (1952)
 花嫁花婿チャンバラ節(1952)
★母子鶴 (1952)
 猛獣使いの少女 (1952)
★死の街を脱れて (1952)

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su-nya

来年48です・・・
by su-nya (2016-01-16 07:06) 

裏・市長

昔は人生50年とか言ったけれど、
昭和初期の50歳と平成の50歳は違う!。

昭和の時代、60歳とか言うと
完全におじいさん、おばあさんだったけど、
今はヘタしたらそこらの20代より行動的である。

昭和の大学生はガクランにカクボウである。
それが正しい大学生の姿。
片手に少年マガジンを持ち始めるまでは・・・。
ボクが今、学生服を着ると・・・。
完全にコントかコスプレ。ヘタしたら逮捕。
by 裏・市長 (2016-01-16 20:04) 

青山実花

su-nyaさん
コメントありがとうございます

大丈夫です。
今の年齢は、昔の7掛けというそうですから、
48歳なら、33歳。
現代なら結婚適齢期といっていい年代ですよ♪

by 青山実花 (2016-01-17 20:48) 

青山実花

裏・市長さん
コメントありがとうございます

本当にそうですよね。
昔の松本清張さんの小説には、
「40代の老婆」という表現が出てきてビックリします。
今、「老婆」なんて言葉を使っていいのは、
80代からじゃないですか?^^;

かまやつひろしさんの「我が良き友よ」の歌詞にも、
学ランを着た友が出てきますものね。
貧しかった時代、
制服って意外と重宝だったのだと思います。
それさえ着ていれば、とりあえず格好がつく、みたいな^^;

それは私も同じです。
今、私がセーラー服を着たら、
ギョッとした顔でジロジロ見られるか、
逆に、見ないフリをされるかのどちらかだと思います^^;

by 青山実花 (2016-01-17 20:56) 

篠原一夫

はじめまして、大阪の篠原と申します。僕も昨年夏以来、若尾文子さんの映画にはまりましたが、まだ62本。DVD化されていない作品も多いのに100本越えにはびっくりです。こちらまずは80本が目標です。
by 篠原一夫 (2016-01-24 10:29) 

青山実花

篠原一夫さん
コメントありがとうございます。

はじめまして。
若尾さんのお仲間が増えて嬉しいです。

それにしても昨年の夏からという事は、
まだ数か月で62本もご覧になったという事でしょうか。
それは凄いことです。
私はここまでくるのに10年以上経っていますので^^;

大阪でも若尾文子映画祭が
開催されましたよね。
これで沢山観られるのではないでしょうか。
80本と仰らず、100本を目指して下さいね。

by 青山実花 (2016-01-27 14:57) 

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