「東京おにぎり娘」 [映画]
〔1961年/日本〕
新橋で洋服の仕立て屋を営む中村鴈治郎。
店は昔は羽振りが良かったが、
今は寂れ、
借金も中々返せない。
鴈治郎は娘・若尾文子と2人暮らし。
若尾は、店を改造し、
おにぎり屋を始める事にした。
最初は反対していた鴈治郎も、
生活のため、背に腹は代えられない。
そんな若尾に、縁談が持ち上がる。
相手は、若尾と幼馴染の川口浩。
しかし2人は、恋人というより、
兄妹みたいな関係。
この話は保留にしようと、
勝手に2人で決めてしまう。
若尾が通りを歩いていると、
車を止め、川崎敬三が声を掛けてきた。
川崎は、昔、鴈治郎の弟子だったが、
鴈治郎と対立して店を辞め、
今は、大きな洋品店を営んでいるという。
川口が勤めるショー劇場の踊り子・叶順子が、
昔、鴈治郎が妾に産ませた子だと分かる。
鴈治郎と叶は、涙の対面となるが、
それを若尾は、鴈治郎が自分より若い女と交際しているのだと
思い込み・・・。
若尾文子映画祭で上映された、
未見だったの作品。
私の好きな、
若尾さんの男女のドロドロを描いた映画と比べたら、
まったく牧歌的な内容ではあるけれど、
その分、呑気に楽しめる。
中村鴈治郎さんが、
新橋で30年も洋服の仕立て屋をしていたと言う割に、
コテコテの関西弁で、
自称、「大阪生まれの江戸っ子」なんだと(笑)。
うーん、よく分からない。
川口浩様と、
今年亡くなられた川崎敬三さんが出てきて、
とっても嬉しい。
話の流れから、
お二人のどちらかが、
若尾さんを射止めるのは間違いないし、
それがどちらになるんだろうと、
気になって仕方がない。
だって、この映画の2人はどちらもとってもいい人で、
どちらがフラれても、
なんだか可哀相で。
ところが、意外な展開が待っている。
「え!?そうなるの?」と思う。
当然そうなるだろうと予想するものとは、
全く違った顛末。
シリアス物ならともかく、
コメディではちょっと有り得ない気が。
1961年の頃の新橋と新宿の風景が
めっちゃ興味深い。
DVDのように一時停止はできないので、
なんとか見逃すまいと、目をこらしてしまう。
新宿の東口の交番が映るけれど、
あれは今と同じ場所にある、あの交番なんだろうか。
ソフト化されないかなぁ。
そうしたら、ストーリーも景色も、
もう一度、確認できるのに。
評価 ★★★☆☆
この作品で、
若尾文子さんの出演映画、160本中101本を観た事となりました。
(★は観た作品)
★春の雪 (2005)
竹取物語 (1987)
ある映画監督の生涯 溝口健二の記録 (1975)
幻の殺意 (1971)
★男はつらいよ 純情篇 (1971)
★スパルタ教育 くたばれ親父 (1970)
座頭市と用心棒 (1970)
★天狗党 (1969)
★千羽鶴 (1969)
★濡れた二人 (1968)
★積木の箱 (1968)
★不信のとき (1968)
鉄砲伝来記 (1968)
★華岡青洲の妻 (1967)
★砂糖菓子が壊れるとき (1967)
★妻二人 (1967)
★夜の罠 (1967)
★雪の喪章 (1967)
処女受胎 (1966)
★赤い天使 (1966)
★雁 (1966)
★氷点 (1966)
★処女が見た (1966)
★刺青 (1966)
★妻の日の愛のかたみに (1965)
★不倫 (1965)
★清作の妻 (1965)
★帯をとく夏子 (1965)
女めくら物語 (1965)
★波影 (1965)
★花実のない森 (1965)
幸せなら手をたたこう (1964)
悶え (1964)
★卍(まんじ) (1964)
★獣の戯れ (1964)
★傷だらけの山河 (1964)
★「女の小箱」より 夫が見た (1964)
★温泉女医 (1964)
★新・忍びの者 (1963)
★越前竹人形 (1963)
女が愛して憎むとき (1963)
★わたしを深く埋めて (1963)
★女系家族 (1963)
八月生れの女 (1963)
★雪之丞変化 (1963)
★しとやかな獣 (1962)
★秦・始皇帝 (1962)
★瘋癲老人日記 (1962)
★その夜は忘れない (1962)
★やっちゃ場の女 (1962)
★仲よし音頭 日本一だよ (1962)
閉店時間 (1962)
★爛(ただれ) (1962)
★雁の寺 (1962)
★家庭の事情 (1962)
★妻は告白する (1961)
★新源氏物語 (1961)
★銀座のぼんぼん (1961)
★女は二度生まれる (1961)
★女の勲章 (1961)
★東京おにぎり娘 (1961)
★好色一代男 (1961)
★お嬢さん (1961)
★婚期 (1961)
★花くらべ狸道中 (1961)
★銀座っ子物語 (1961)
素敵な野郎(1961)
鎮花祭 (1960)
★偽大学生 (1960)
★安珍と清姫 (1960)
★勝利と敗北 (1960)
★ぼんち (1960)
★からっ風野郎 (1960)
★女は抵抗する (1960)
★女経(じょきょう) (1960)
★初春狸御殿 (1959)
★浮草 (1959)
実は熟したり (1959)
★美貌に罪あり (1959)
花の大障碍 (1959)
次郎長富士 (1959)
★氾濫 (1959)
★山田長政 王者の剣 (1959)
★薔薇の木にバラの花咲く (1959)
★最高殊勲夫人 (1959)
★あなたと私の合言葉 さようなら、今日は (1959)
新婚七つの楽しみ(1959)
★母(1958)
★娘の冒険 (1958)
★夜の素顔 (1958)
嵐の講道館(1958)
★一粒の麦 (1958)
★息子の結婚 (1958)
★口笛を吹く渡り鳥 (1958)
愛河 (1958)
★忠臣蔵 (1958)
螢火 (1958)
東京の瞳 (1958)
妻こそわが命(1958)
★青空娘 (1957)
★夕凪 (1957)
★誘惑からの脱出 (1957)
★永すぎた春 (1957)
★朱雀門 (1957)
慕情の河 (1957)
続銀河の都 (1957)
★スタジオはてんやわんや (1957)
銀河の都 (1957)
君を愛す (1956)
四十八歳の抵抗 (1956)
★日本橋 (1956)
★涙 (1956)
スタジオは大騒ぎ (1956)
あさ潮ゆう潮 (1956)
★滝の白糸 (1956)
★処刑の部屋 (1956)
新婚日記 恥ずかしい夢(1956)
新婚日記 嬉しい朝(1956)
★赤線地帯 (1956)
虹いくたび (1956)
新妻の寝ごと (1956)
花嫁のため息 (1956)
薔薇の絋道館 (1956)
★弾痕街 (1955)
七人の兄いもうと (1955)
★珠はくだけず (1955)
★長崎の夜 (1955)
★幻の馬 (1955)
娘の縁談 (1955)
★薔薇いくたびか (1955)
★月に飛ぶ雁 (1955)
幸福を配達する娘 (1955)
★螢の光 (1955)
勝敗(1954)
荒城の月 (1954)
★月よりの使者 (1954)
緑の仲間 (1954)
浅草の夜 (1954)
慕情 (1954)
★舞妓物語 (1954)
★酔いどれ二刀流 (1954)
或る女 (1954)
★心の日月 (1954)
十代の誘惑 (1953)
無法者 (1953)
続続十代の性典 (1953)
春雪の門 (1953)
★祇園囃子 (1953)
続十代の性典 (1953)
チャタレー夫人は日本にもいた (1953)
怒れ三平 (1953)
★十代の性典 (1953)
彼女の特ダネ (1952)
街の小天狗 (1952)
秘密 (1952)
明日は日曜日 (1952)
花嫁花婿チャンバラ節(1952)
母子鶴 (1952)
猛獣使いの少女 (1952)
★死の街を脱れて (1952)
あと59本!がんばれ!(^^)!
by mitu (2015-12-28 12:09)
また☆がひとつ!。
川崎敬三さんは「さん」で、
川口浩さん「様」なんや(笑)。
なんだか温度差を感じるのは気のせい?。
そうなんですよ、青山さん。
このような旧作はスクリーンで見る機会は
そうそうないので、それはそれで有り難いんですが、
DVDにしてくれないと、
見返して確認したい部分があったり、
気になった個所をもう一度・・・ができないの。
なにより、寝っころがって
せんべいかじりながら見られない!。
これだけ、インターネットやらレンタルが普及しても
見られない作品の多いことよ!。難儀なこっちゃ。
by 裏・市長 (2015-12-28 19:49)
mituさん
コメントありがとうございます
はい!頑張ります。
生きているうちに達成できるといいのですが^^;
by 青山実花 (2015-12-29 08:42)
裏・市長さん
コメントありがとうございます
川崎敬三さんも、「こんなにハンサムだったんだ」と驚いた方の
一人なのですが、私が男性に求める一番の要素、
「学ランが似合う」というのが、浩様の方が上なんですね。
なのでどうしても浩様の方を贔屓してしまいます^^;
私も、映画は何が何でも劇場で、とは全く思いません。
昔と違って自宅鑑賞できるようになったこの時代、
それを利用しないなんて損です。
私も家で映画を観るときは、ご飯を食べながらとか、
せんべいかじりながらですよ^^;
巻き戻して俳優さんのセリフや行動を観直すのも
しょっちゅうですし、
一時停止して、確認する事もあります。
劇場と自宅、それぞれ良い面があるのですよね。
だからこそ!
もっと沢山の作品をDVD化してほしいのですよね。
なんとかならないのかなぁ。
by 青山実花 (2015-12-29 09:10)
明日からお正月休みをしようと思っています。
今年ももう少しで終わりですね~お世話になりました。
良いお年をお迎えください。
来年も*m_ _)m{{宜しくお願いします。
by 原みつる (2015-12-29 19:44)
原みつるさん
コメントありがとうございます
すみません、お正月になってしまいました。
今年も宜しくお願いします。
by 青山実花 (2016-01-01 21:27)