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「天空の蜂」 [映画]

tenkuunohachi.jpg
〔2015年/日本〕


大型ヘリコプター「ビッグB」の設計者・湯原(江口洋介)は、
妻と息子の高彦を伴い、
自衛隊への引き渡し式典に参加する為、やって来た。


高彦が、一人勝手に「ビッグB」の中に入り、
内部を眺めていると、
なぜか突然、それが飛び立ち、
福井県の原子力発電所の真上に行き、
ホバリングを始める。


その後すぐ“天空の蜂”と名乗る人間から、
FAXが届く。
「ビッグBは遠隔操作している。
 日本で稼働している全ての原子力発電所を止めろ。
 さもないと、ビッグBを原子炉に墜落させる」と。


もしもそんな事になれば、
東京や大阪を含む、日本の都市が
大変な事態となってしまう。


ビッグBの燃料がもつのはあと8時間。
高彦は助かるのか、
そして日本は・・・。





東野圭吾氏の原作は、
ずっと以前に読んだ。
東野氏の小説はとても好きだけれど、
この本に関しては、
著者の、ある種の思想が透けて見える気がして
あまり好きでなかった事を思い出す。


けれど、映画は面白かった。


この際、原発云々はどうでもいい。
サスペンスとして楽しめる。


前半は、ビッグBに乗ったまま飛び立ってしまった、
主人公の息子の救出がメイン。
小学生の男の子が、
たった一人、ヘリコプターに閉じ込められてしまうなんて、
その不安な心情を思っただけで、
こちらの方が泣きたくなってしまうけれども、


いやー、この子がまた、
大変なしっかり者で(笑)。
しかも、モールス信号を勉強してたってんだから、
ちょっと都合良すぎな気もするけど、
そこは、突っ込み無しで(笑)。


高彦の救出は、
結果は分かっていても、
やっぱり手に汗握る事、必至。


そして、いよいよ、後半の、
犯人探しと、
ビッグBをどうするかという、
クライマックスへ。
ラストまで目が離せない。


この本が出版されたのは1996年。
その時は、15年後に地震が起こる事も、
それによって原発が大変な事態になる事も、
想像もしていなかった。


さらに、震災の4年後の今、
日本は、自衛隊のあり方で揺れている。


私は、原発についても、自衛隊についても、
確固たる自分の意見を持たないヘタレな人間だ。
でも、この映画を観ながら、
何かを考えずにはいられなかった。


評価 ★★★★☆

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コメント 6

ぼんぼちぼちぼち

この顔ぶれだとモンクンが気になりやす。
アイドルからいい役者さんになられやしたよね。
by ぼんぼちぼちぼち (2015-10-01 15:52) 

原みつる

(@^_^)ゞポリポリ
やっぱり日本の映画はわからないです^^;
by 原みつる (2015-10-01 20:56) 

青山実花

ぼんぼちぼちぼちさん
コメントありがとうございます。

本当ですね。
今、本木さんを見ても、
「元アイドル」という事はすっかり忘れています。
ご家族も素敵ですよね。
by 青山実花 (2015-10-02 21:30) 

青山実花

原みつるさん
コメントありがとうございます。

日本の映画も
観始めると、とても面白いのですが、
やはり大きなきっかけが大事なのかもしれませんね。
by 青山実花 (2015-10-02 21:36) 

sig

「インタステラー」のカギもモールス信号だったし・・・
by sig (2015-10-15 17:14) 

青山実花

sigさん
コメントありがとうございます。

色々な映画で使われるって事は、
モールス信号って、
いざって時、案外役に立つのかもしれませんね。
だからと言って、この年で習おうとは思いませんが^^;

by 青山実花 (2015-10-16 01:35) 

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