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上村遼太くんと「静人日記」 [時事]


静人日記―悼む人〈2〉 (文春文庫)

静人日記―悼む人〈2〉 (文春文庫)

  • 作者: 天童 荒太
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2012/10/10
  • メディア: 文庫


どうしても書かずにいられなくて、
書きます。


先日、映画「悼む人」を観て、
主人公・静人が会った事もない死者を、
何の見返りもなく「悼む」という行為が、
自分にはよく理解できないと書きました。


静人の気持ちをもっとよく理解するために、
続編ともいえる、
「静人日記」を現在読んでいます。


これは全て、静人の日記という形の本で、
日付と、
亡くなった人が、
誰かからどれだけ愛されていたか、
どれだけ必要とされていたかを
彼の言葉で綴られています。


私が今、書かずにいられないのは、
川崎市で起こった、
中学1年生の男の子の死です。


今現在、正式な発表がないので、
犯人については言及しませんが、
亡くなられた上村遼太くんが、
どれほど、辛く、悲しく、恐ろしい思いでいたか、
彼の心の内を想像すると、
悲しくて悲しくて、
手が震えて、涙が出てきます。


今回のこの事件について、
知れば知るほど、
上村くんの為に、
私も静人のように悼みたいと、
ほんの少しだけ、
静人の気持ちが分かったような気がしました。


なぜ、このような事件が起こるのか、
専門家でもない私が分析するのは違うかもしれませんが、
現代の子供が抱えているストレスって、
私の子供の頃のストレスとは、
質が違うという事だけ感じています。


報道されているように、
犯人が少年であるとするなら、
きちんとした処罰をするべきだとは思いますが、
現代の子供が抱えているストレスを解決しない限り、
同じような事件はまた起こる、
そんな風に感じて仕方ないのです。


もちろん、それは理想であって、
現実には無理だと分かっています。
世の中がそうなんだ、仕方ないさ、という思いの
無力感、脱力感が私の中にあるのも事実なんです。


上手く書けない。
救いようのないこの事件に、
結論なんて出るはずもありません。
ただ、上村遼太くんが、
どうかどうか安らかに、
天国があるとするなら、
そこでは元気で過ごしほしいと祈っています。


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コメント 8

don

13歳、まだ子供ですよね。
小さな島では人気者だったそうです。
いったい何が彼の回りで起こったのか。

悲しい事件です。


by don (2015-02-25 12:29) 

mitu

わたしは、子供が苛められていることに気がつかなかった、母親でした
後になってわかっても遅い、死にたいくらい、つらい時に助けてあげれなかった・・・
今は社会人として夢に向かって頑張っています
生きて辛いことがあった分幸せになってほしいと心から願っています
悲しい事件のたびに、辛くなります、心が悼みます
by mitu (2015-02-25 16:27) 

su-nya

被害者も、加害者も、
誰かの助けを必要としている。
でも、大人は助けてあげられないで
手をこまねいている。
どうすればいいのでしょう・・・

by su-nya (2015-02-26 05:45) 

青山実花

donさん
コメントありがとうございます。

ついこの間まで小学生だった子が、
このような事件に巻き込まれた事に、
ショックを隠せません。

島根県から来た上村君が、
関東に来た途端このような事になったのも、
関東に住む者として、
申し訳ない気持ちでいっぱいで、
私が謝りたいような気持ちにかられてしまいます。

by 青山実花 (2015-02-26 16:29) 

青山実花

mituさん
コメントありがとうございます。

私のような者がmituさんのような体験をされたかたに、
何か言うのはおこがましいとは思うのですが、
mituさん、どうかご自分を責めないでください。
子供さんの立場からすれば、
そのような事はなかなか親や先生には言いづらく、
周囲は気付きにくいのが現状なのではないかと思います。
悪いのは、いじめた者であって、
周囲の人間ではないはずです。

今はお元気で頑張っておられるとの事、
本当に素晴らしいと思います。
子供さん、絶対幸せになれますよ!
だって、頑張ってきたんだし、
今も頑張っているのですから!

月並みですが、
このような事件は、本当に二度と起こってほしくないです。


by 青山実花 (2015-02-26 16:42) 

青山実花

su-nyaさん
コメントありがとうございます。

被害者を助けるのはもちろんですが、
加害者も少年であるとするなら、
まだ短い人生のうちの、
その成育歴に、何か大きな問題を抱えている事は、
十分にあり得る事だと思っています。
そして、その問題が本人にとって大きなストレスとなり、
その牙が他者に向けられてしまうのでは、と。

本当にどうすればいいのでしょう。
問題の根が深すぎる気がして、
突き詰めてゆくと、無気力になってしまいます・・・。

by 青山実花 (2015-02-26 16:47) 

昆野誠吾

私たちの子供の頃とは違ったストレス、同感ですね。
教育現場の違い、コミュニケーション手段の違い、
世の中の価値観の違い、どれをとっても大きく
変わった今に対して大人も対応できていません。
子供の戸惑いはとても大きく、暗中模索している
ような気がしてならないです。
しかし後戻りのできない所業には及ばないで欲しい。
どこかにほんの少しでもハケ口があれば方向は変わる気がしますが・・。
by 昆野誠吾 (2015-02-26 17:56) 

青山実花

昆野誠吾さん
コメントありがとうございます。

昆野さんが挙げられた、
教育、コミュニケーション手段、価値観、
本当にどれもこれも、
大人でさえ十分適応できていないのに、
子供にそれを教える事など、不可能に近いのではないかという
気がしています。

自分も社会を構成している一員である以上、
あらゆる出来事を他人事とは言えませんし、
我が子、他人の子、という枠を越えて、
手本になれればいいのですが、
それは理想で、現実には難しい。

>後戻りのできない所業には及ばないで欲しい。

本当にこれに尽きますね。
人は機械ではないのだから、
リセットはできないのだと言いたいです。

一人一人の子に合ったハケ口が見つかり、
それに夢中になれれば、もう少し違ってくるのでしょうが、
やっぱり難しいのでしょうか。
子供ももがいているのだと、そんな気がしています。


by 青山実花 (2015-02-28 11:52) 

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