「旅するジーンズと16歳の夏」

〔2005年/アメリカ〕


ティビー（アンバー・タンブリン）、
リーナ（アレクシス・ブレデル）、
カーメン（アメリカ・フェレーラ）、
ブリジット（ブレイク・ライブリー）の4人の16歳は、
母親同士が、マタニティ教室にいる時からの付き合いで、
いわば、生まれる前からの仲良し。


彼女たちが初めて、バラバラで過ごす事になった今年の夏休み直前。
4人で入った古着屋で、
1本のジーンズを交代で試着してみると、
身長も体重も、それぞれ全く違うのに、
なぜか全員にピッタリとフィットし、
「これは魔法のジーンズで、ラッキーアイテム」だと、
一人一週間ずつ履いては、
別の相手に送る事を決める。


最初にジーンズを履いた、内気なリーナは、
夏休みをギリシャの祖父の家で過ごすが、
海に溺れそうになった所を、
ある青年に助けられる。


地元に残り、スーパーでバイトをしながら
ドキュメンタリー映画を撮影する反逆児のティビーは、
難病の10歳の少女と知り合う。


母と離婚した父の新居に行ったカーメンは、
父が既に新しい家族と暮らしている事に、
大変な衝撃を受ける。


そして、メキシコに女子サッカー留学に行った、
色っぽいブリジットは、ハンサムな大学生のコーチに目を付ける・・・。





この映画は、タイトルだけは知っていて、
気になっていたのをやっと観たのだけれど、
私はずっと、思い違いをしていたようだ。


邦題の、「旅するジーンズ」というのは、
「ジーンズを履いた女の子が旅をする」という意味だと
思っていたのだけれど、
そうではなく、本当にジーンズそのものが、
女の子の手から手へ旅するお話であった。


16歳といえば、
それなりに大人ではあるけれども、
かといって、まだ、親の庇護からは抜け切れていない、
微妙な年齢で、
そんな年頃の女の子たちを、
瑞々しい感性で描いている。


しっかし、私も年だなぁ(笑)。
リーナやブリジットの恋愛エピソードより、
カーメンの家族ネタの方が気になって、
そのバージョンを一番真剣に観てしまう。


彼女は、ひと夏を父を過ごす事を、
とても楽しみにしているのだけれど、
父の家に着いてみると、
そこには見知らぬ女性と2人の子供が！


これはどう考えても父が悪いよ。
そんな大事な事を、言わずに彼女をそこまで連れてくるなんて、
16歳の女の子だもの、ショックに決まっている。
言いにくい事こそ、
最初に言わなくては駄目なのだと、
観ているこちらも考えさせられる。


しかも父は、すっかり人が変わったようになっている。
昔は、教会にも行った事がなかったのに、
今はお食事の前に、アーメン的な事を言い(笑)、
その様子はまるで、新しい家族に洗脳されているかのようで、
カーメンは、母にそれを電話で訴えずにはいられない。
母の気持ちを慮るより、
自分の悲しみの方が勝ってしまった結果だろうけど、
16歳ならそれも仕方ない。


他の3人のエピソードはそれなり。
（それなりかよ(笑)）
特にブリジットの恋愛は感情移入できんかった。
彼女が目をつけたコーチってのが、
どう見ても、少ない男の中から選んだだけの
消去法という感が否めず、
それって本当の恋なの？って感じで。
まぁ、それも16歳ならいたし方ない事か。


評価　★★★☆☆

コメント 4

母と離婚した父の新居には行くものじゃありませんよね。
似た経験があるので、生々しくてヤダなあ。
あと“少ない男の中から選んだだけの消去法”ってのも…。٩(๑꒦ິȏ꒦ິ๑)۶
by desidesi (2015-01-05 16:44) 

desidesiさん
コメントありがとうございます。

そうでしたか。
desidesiさんなら、この映画のカーメンの心には、
より深く寄り添えるかもしれませんね。

それから消去法って、ちょっと・・・って感じですね。
まぁ、私も人の事を言える立場ではないのですが＾＾；

by 青山実花 (2015-01-05 20:47) 

＞少ない男の中から選んだだけの消去法という感が否めず、
消去法と言えるのか曖昧だけど、仕方なく付き合う事になった彼が
唯一の男（主人）になるとは想像も出来ませんでした。
by 薔薇少女 (2015-01-06 00:16) 

薔薇少女さん
コメントありがとうございます。

薔薇少女さんの旦那様はとっても素敵ですので、
少ない中から選んだのではなく、
「運命の出会いだった」、が正解ではないでしょうか♪

by 青山実花 (2015-01-08 11:24)