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「フューリー」 [映画]

FURYbradpitt.jpg
〔2014年/イギリス〕


第二次世界大戦中。
ドイツが徹底抗戦するヨーロッパの戦場で、
「フューリー」と名付けられた戦車に乗る、
ウォーダディ(ブラッド・ピット)と部下たちは、
果敢に戦っていた。


そんな彼らの中に、
若い兵士・ノーマン(ローガン・ラーマン)が配属される。
ノーマンは戦闘経験がなく、
銃を撃った事もない。
遺体を見て嘔吐してしまうくらい、おぼこい。


彼が目の当たりにした戦争は、
想像を超えた凄惨なもので、
最初は人を殺すなどできずにいたが、
少しずつ兵士らしさを身に付けてゆく。


そんな中、
地雷を踏んで立ち往生している「フューリー」を修理していた
ウォーダディたちは、
自分たちの方向に300人ものドイツ兵が行進している事を知る。


逃げずに戦うと決めたウォーダディに、
部下たちも、その場に残り・・・。





主役はブラピなんだけど、
ノーマンという新米兵士の目線で見た戦争を描いた作品。


ストーリーは悪くない。
戦争なんて絶対反対と思っている私でも、
映画だと思えば楽しんで観られるようになっている。


私は戦闘場面より、
ノーマンが兵士として成長してゆく過程を見守っていた。
人を殺す事が出来ない彼を、
そんな事で、この先大丈夫かと、
無意識にも思ってしまっていたんだ。


つまり戦争における成長とは、
人を、何の感情もなく人を殺せるようになる事。
殺らなければ、殺られるだけ、という状況では、
そうなってしまうのは仕方ない事なのかもしれないけれど、
「早く殺人マシンにならなければ」と思ってしまった自分が怖ろしい。


ブラピがカッコいいから、
つい見入ってしまうけど、
戦争映画の感想は難しいな。


それから、
最近の日本の戦争映画よりは、ずっと面白いという事も思った。
日本の、精神論に重きをおいたような軍隊の有り方や、
戦争に行く若者の、
両親に対するしゃっちょこばった喋り方などには
辟易しているので、
それに比べたら、リアルで、
言葉は間違っているかもしれないけど、楽しめる。


もう日本では、「兵隊やくざ」のような映画を作るのは、
不可能なのかもしれないな。


評価 ★★★☆☆

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コメント 6

原みつる

戦争映画はほとんど見たことが無くて・・・
パールハーバーくらいしかないです。
by 原みつる (2014-12-06 20:35) 

青山実花

原みつるさん
コメントありがとうございます。

戦争映画が苦手という方は多いですね。
だって戦争で得られるものなんて、
何一つないですものね。


by 青山実花 (2014-12-07 09:04) 

向日葵

「見たい」と言うより、「見なくてはいけない」
と言う感じの映画ですよね。
by 向日葵 (2014-12-10 00:32) 

sig

こんばんは。
これ観たかったんですが、IMAXの「インターステラー」に入っちゃいました。笑
by sig (2014-12-10 21:54) 

青山実花

向日葵さん
コメントありがとうございます。

そうですね。
戦争を体験された方は、
年々少なくなっていきますが、
その悲惨さは語り継がねばなりませんね。
by 青山実花 (2014-12-12 10:51) 

青山実花

sigさん
コメントありがとうございます。

「インターステラー」の方が、
空間的な広がりがあって、
映画として楽しめるかもしれませんね。
IMAXなら、尚更です。

「フューリー」もまだ当分上映しそうですし、
またお時間がある時にでも、ご覧になってみて下さいね。

by 青山実花 (2014-12-12 10:53) 

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