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「悪魔のような女」 [映画]

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〔1955年/フランス〕


寄宿学校の理事長・ヴェラ・クルーゾーは、
校長で夫のポール・ムーリッスとの関係に苦しんでいた。
ムーリッスは暴君な上、
教師のシモーヌ・シニョレを愛人にし、
学校の寄宿部屋に平然と住まわせているのだ。


しかし、ムーリッスに暴力を振るわれているのは、
シニョレも同じ。
女2人は、いつしかムーリッスを殺害する事を
相談するようになる。


休暇を利用し、郊外のシニョレの家に行った女2人は、
ムーリッスを上手く騙して呼び出し、
睡眠薬を飲ませた上、
風呂に押し込んで殺害する。


遺体を大きな籐の籠に入れ、
学校に持ち帰った2人は、
プールにそれを投げ込み、
あとは発見されるのを待つだけ。


ところが、なぜか翌日、
遺体がなくなっており、
ムーリッスが生きているかのような出来事が
立て続けに起こる・・・。





シャロン・ストーンが、
シモーヌ・シニョレの役を演じたリメイク版の方は、
1996年の公開当時観たけれども、
あれからもう18年も経ってしまった事にビックリ。
一緒に行った友人までハッキリ覚えているというのに、
月日が経つのは本当に早い。


オリジナルを観たい観たいと思いつつ、
18年も何をしていたんだろう、自分(笑)。
とはいえ、
その頃は、自分が通うビデオショップ数件に
目的の作品がなければ、
諦めるしかなかったわけで。


1996年といえば、
私がネットを始めた前年。
今のように、レンタル店を検索したり、
中古のソフトをアマゾンやヤフオクで買うなんて未来は、
想像もしていなかった。
本当にいい時代になって幸せ。


で、この映画。
リメイク版よりさらに41年も前に作られた、
モノクロの作品だけれど、


まず、こんな学校、嫌だ(笑)。
校長先生が、
理事長先生と夫婦でありながら、
別の教師を愛人にして、
しかも、寄宿学校だから、
生徒たちと一つ屋根の下で生活してるなんて、
教育に良くないったらありゃしない(笑)。


こんな事が今の時代にあったら、
ネット、もしくは週刊文春あたりで(笑)火が付いて、
激しく糾弾される所であろうが、
特に世間が騒いでいる様子もない。


さらにこの男、
食費をケチって、
生徒たちに安い食材や、
腐りかけの魚を出したりしている。
親からも苦情が来そうなもんだけど。


この夫は、
日本でいうところの、婿なようで、
金持ちの女と結婚した事で、
今の地位を得たという男。
なのに、何を勘違いしたのか、
今では妻より偉そうにふんぞり返って、
ヴェラ・クルーゾーでなくても殺意を覚えるわ。


クルーゾーがシモーヌ・シニョレと、
夫殺害を決めて、
実行する場面や、
その後のオドオドした感じにちょっとイラつく。
「腹くくらんかい」と思ってしまう(笑)。


それに比べて、
シニョレの悪女っぷりったら。
殺人が罪だとは、もちろん分かってはいるけれど、
観る側は当然、
主人公の女2人に感情移入しているわけだから、
あの落ち着きっぷりは気持ちがいい。


オチは、今観ると、
とっても平凡なのは仕方ないか。
この映画が作られてから今までの60年の間に、
似たような物語が何本も作られている気がする。
リアルタイムで観ていたら、
もっと驚けただろうに、残念だ。


評価 ★★★☆☆

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MONSTER ZERO

私もリメイク版拝観しましたが、怖さ・迫力ではオリジナルの方が断然でしたね!
by MONSTER ZERO (2014-11-27 09:56) 

青山実花

MONSTER ZEROさん
コメントありがとうございます。

私もそう思います。
リメイクの方は、ラストが今一つな気がして。
シャロン・ストーンとイザベル・アジャーニの質感も、
合わなかったように思います。
by 青山実花 (2014-11-28 22:15) 

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