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「花の兄弟」 [映画]

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〔1961年/日本〕


父の仇を探して旅を続ける香山市之進(市川雷蔵)。
風の噂で、仇の相坂伊織が、
立ち寄ったと言われる旅籠に泊まり、
相坂がこの町のヤクザの用心棒になっている可能性を聞く。


そんな中、市之進は、
生き別れになった弟・新次郎(橋幸夫)と偶然再会する。
新次郎がヤクザ・大津勘右衛門(石黒達也)の
手下になっていた事に驚く市之進だったが、
相坂を探せるかもしれぬ、と、
自分も大津組に入る。


以来、市之進は、
大津組の新入りとして、
新次郎にこき使われる日々。
ヤクザの世界に年齢は関係なく、
先に入った者が先輩なのだ。


そんなある日、
新次郎が、敵対するヤクザの組員と喧嘩になり、
それがきっかけで抗争にまで発展する・・・。





コメディ時代劇なのだけれど、
市川雷蔵が可愛過ぎて目を見張ってしまう。
なんて魅力的なんだろう。
彼は、
「眠狂四郎」のような妖艶な役もいいけれど、
コメディもこなせる凄い人だと、
あらためて感心。


演出も面白いんだな。
時代劇だというのに、
結婚式でウェディングマーチが流れたり、
チャンバラの場面で、
雷蔵さんは、小声で「スーダラ節」を歌いながら、
相手を斬ったりしている。


もしかして聞き間違いかと、
「スーダラ節」とこの映画公開の時期を調べてみたら、
「スーダラ節」の発売が61年8月で、
映画の公開は61年12月。
時期的にも合っている。


ただ、よくは分からないけど、
クレイジーキャッツって、
たしか東宝だよね、と思ったりもする。
当時、それだけ「スーダラ節」が流行したという事なのかもしれない。


とにかく、雷蔵さん扮するお侍が、
スーダラ節を口ずさみながら、
敵をヒョイヒョイっと倒していく、その軽さは、
この映画の雰囲気全てと言っていいくらい。


脇役だけど、
雷蔵さんに惚れてしまう、
若水ヤエ子さんもめっちゃいい。


この若水さんは、他の映画でも何度かお見かけした事があるけれど、
あらためて調べてみると、
日本の女性コメディアンとして、
当時、絶大な人気があった方なのだそうだ。
東北弁で話すその姿は、
内容からして、雷蔵さんと結ばれるとは思えないんだけど、
それでも彼の為に一所懸命。
すんごくいい人だった。


評価 ★★★★☆

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コメント 2

yonta*

やっぱり・・楽しそうな映画ですね(^^)
スーダラ節、聴きたかったなあ。
観たかったのですが、観そびれてしまって。
(GyaO!の雷蔵祭、観ることができたのは「眠狂四郎」3本と、
「雪之丞変化」「昨日消えた男」のみでした^_^;)

でも、雷蔵さんってかわいいですよね♪
「昨日消えた男」の吉宗、かわいすぎでした。
共演していた宇津井さんとは同い年のようなので、あらためて
雷蔵さんは早く亡くなられたのだなあと・・・
映画は数本しか観られませんでしたが、雷さまファンの気持ちが
少しわかった気がしました。
せっかくなので、他の作品も少しずつ観ていきたいです(^^)
by yonta* (2014-10-02 22:07) 

青山実花

yonta*さん
コメントありがとうございます。

雷蔵さんのスーダラ節、笑ってしまいました。
yonta*さんがGYAOで観そびれてしまったのは残念ですが、
ただ、この作品、DVDでもレンタルされているようですので、
もし見つけられたら、ぜひぜひご覧になってみてくださいね。

お忙しい中、5本も観られたのは凄いです!
もっと沢山アップしてくれればいいのに、と、
私は一人勝手にワガママな事を考えてしまいました。
(それでは、雷蔵祭を行った劇場が儲からないですね(笑))。

本当、雷蔵さんって、とっても可愛い♪
「昨日消えた男」も良かったですね。
そうなんです、雷蔵さんって、
結構色々な俳優さんと共演しているんですよね。
私は今度は、中村玉緒さんから、
雷蔵さんについてのエピソードを聞いてみたいと
願っているのです。
どなたか企画して下さらないかしら。
あの楽しい玉緒さんが雷蔵さんをどんな風に語るのか、
特に、旦那様の勝新太郎さんと雷蔵さんは、
永遠のライバルと言われていたようですし、
うーん、実現しないかな~。

by 青山実花 (2014-10-06 20:13) 

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