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「柘榴坂の仇討」 [映画]

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〔2014年/日本〕


安政十七年。
井伊直弼(中村吉右衛門)に仕える事となった、
彦根藩士・志村金吾(中井貴一)は、
直弼のその人柄を心の底から尊敬し、
直弼の為ならば、命を投げ出しても惜しくないとさえ
思うようになる。


ある日、志村が直弼の警護あたりながら、
桜田門外の坂に差し掛かった時、
暗殺集団の襲撃を受け、
直弼は刺し殺される。


自分の力が足りなかったせいだと、
志村は自分を恥じるが、
切腹を許されず、
その代り、逃亡した5人の刺客を
1人でもいいから捕らえて、
その首を持ってこいとの命が下る。


その日から、志村の5人を探す日々が始まるが、
4人は捕らえられたり、死亡したりで、
最後の1人・佐橋十兵衛(阿部寛)だけが残る。


そうこうしているうちに、
時代は江戸から明治に変わり、
仇討禁止令が発布され、
志村の佐橋探しは意味のないものになってしまう・・・。





尊敬する井伊直弼の仇を、
13年も探し回る武士の話なのだけれど、


彼を、サムライの魂を忘れない、
男気溢れる人物と取るか、
依怙地な変わり者と取るか、
私には微妙な感じ。


というのも、
彼は、仇を探している長い間、
生活を嫁に頼り切って、
今で言う所のヒモ状態らしい。


彼の嫁は、
料理屋のウエイトレス(とは言わないだろうが(笑))のような事をしながら、
懸命に夫を支えているけれど、
私にはそれが違和感。


サムライとはそういうものだと言われれば、
返す言葉もないが、
そんな事ってあり?
私だったら、文句を言ってしまいそうだ。
武士の妻にはなれそうにもない(笑)。


その妻を演じる広末涼子の演技は、
健気な感じがよく出ていて、さほど悪くなかった。
「おくりびと」以来、
彼女が出演する映画を観る度に、
「不安材料来た~」と思う癖がついてしまっている(笑)。
実際は「おくりびと」以外はそれほど悪くないんだけど、
癖というのは怖いわ。


それから、時代が明治に変わって、
男たちの殆どが髷を落とし、
洋装になったというのに、
そんな中、一人ちょんまげで刀を差している志村の姿は、
申し訳ないけれど、まるでコント。
タイムスリップ映画でよくある、
過去からやって来た人みたい(笑)。


そういえば、
阿部寛のちょんまげが、
彼の顔に合っていないのが可笑しかった。
あの濃い顔は、
どう見ても江戸時代の武士のそれではなく、
古代ローマ人を演じる方がピッタリだな、って(笑)。


もっと真面目に観ないと駄目かな。
でも、思ってしまったのだから仕方がない。


評価 ★★★☆☆

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コメント 2

KINYAN0829

この映画が映画館で観たいと思っています(^^)
by KINYAN0829 (2014-09-24 22:30) 

青山実花

KINYAN0829さん
コメントありがとうございます。

ぜひぜひご覧になってください。
KINYAN0829さんなら、
茶化してばかりの私の感想とは正反対の、
きちんとした感動が味わえるのではないかと思います。

by 青山実花 (2014-09-24 23:14) 

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