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「マレフィセント」 [映画]

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〔2014年/アメリカ〕


マレフィセントは、
背中に大きな翼を持った女の子の妖精。


彼女は生まれて初めて出会った人間の少年・ステファンと
仲良くなり、
心を通わせる。


しかし時が経ち、
大人になったステファン(シャルト・コプリー)は野心に燃え、
マレフィセント(アンジェリーナ・ジョリー)に、ある酷い仕打ちをする。


国王になったステファンは結婚し、
女の赤ちゃん・オーロラ姫が誕生する。
そのお祝いの席に、
招待されていないマレフィセントが現れ、
オーロラ姫に呪いをかけた。
「この子は16歳の誕生日の前日に、
 糸車の針に指を刺し、永遠の眠りにつく」と・・・。





この「マレフィセント」を観るために、
先日予習した、「眠れる森の美女」。
「眠れる~」では、
邪悪な妖精マレフィセントが、
ただただ悪役だったわけだけれど、
本作では、
彼女がなぜ、あのようになってしまったのかが描かれる。


しかし、「眠れる~」の国王は、
本作のような嫌な人間とは思えなかったのも事実で、
これはまぁ、
似て非なる物語と考えた方が良さそうだ。


なんといっても一番ショックだったのは、
ステファンがマレフィセントにした、ある行為。
それはもう、
「うわ・・・最悪・・・」と独り言を言いたくなるような
最低の行為で、
あれじゃマレフィセントが怒るのも無理はない。
彼女に復讐の心を芽生えさせてしまったと言える。


「ステファン一人を幸せにさせてはおかない」。
観ている者が、
マレフィセントの心に寄り添って、
そう思わせるのに十分な流れ。
もちろん、何の罪もない、
生まれたばかりのオーロラ姫に、
その怒りを向けるのは、
間違っているけれども。


その後、オーロラ姫は、
「眠れる~」の話通り、
良い妖精3人に、森の中で育てられる。
ちょっと違うのは、
オーロラ姫の成長を、
マレフィセントが母のような目線で見守っている所。


ここはアンジェリーナ・ジョリーの独壇場。
私生活でも6人の子供の母である彼女にとって、
この役はピッタリで、
全く違和感がない。
観ているうちに私まで、
彼女がオーロラ姫の、
実の母のような錯覚に陥ったもの。


そのオーロラ姫を演じるエル・ファニングがまた
いいんだな。
素直で自然で、
マレフィセントが彼女を愛おしく思う気持ちも理解できる。
母性本能を強要する風潮は大嫌いだけど、
自然に湧き出る母性は如何ともし難い。
自分でコントロールできるものではないし、
それは理屈じゃない。


ステファンの運命は、
やっぱりああなるのか・・・。
全体的には好きなお話だけれど、
子供に見せるには、あのラストだけは、
ちょっと考えてしまう。
私が作り手だったら、ああはしない・・・
って、ディズニーに文句言っても仕方ないんだけど。
やっぱり日本人って甘いのかな。


評価 ★★★☆☆

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