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「猟奇島」 [映画]

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〔1932年/アメリカ〕


著名な狩猟家・ジョエル・マクリーは、
友人たちと航海に出るが、
浮標が地図とは違った位置にあった為に迷い、
珊瑚礁で座礁する。


マクリ-以外の人間は全員死亡し、
一人島に上がった彼は、
城のような建造物を見つけ、
ホッとして中に入る。


そこに住んでいたのは、
伯爵のレスリー・バンクスと2人の家来。
そして、同じように遭難してやって来た、
ロバート・アームストロングと、
フェイ・レイの兄妹がいた。


バンクスの趣味も狩猟で、
世界中で狩りをして回ったと言う。
バンクスのトロフィールームには、
今までの戦利品がしまってあるというが、
なぜか扉に鍵がかかり、
見せてはもらえない。


実は、ありきたりな狩りに飽きたバンクスは、
島に来た人間を密林に放ち、
「人間狩り」を楽しんでいたのだ・・・。





究極の鬼ごっこ。
同じような題材の映画は、
今では沢山あるけれど、
時代を考えると、
この発想は凄いのではないかという気がする。


密林に放たれたジョエル・マクリ-とフェイ・レイは、
今まで人間狩りの駒にさせられた者とは違って、
体力より知力で勝負しようと、
罠を仕掛けたりする。


でも、そんな事は、
マッドな伯爵にはすぐ見破られてしまい。
結局、ひたすら逃げざるを得なくなる。


その一連の流れは、
古い映画なりに、結構な緊張感。
面倒臭い伏線もなく、
ただただシンプルで、
それが逆に怖さを増す。


もし自分がこのような状況になったら、
(なるわけないとは思うけど(笑))
密林を逃げるのではなく、
屋敷の中に隠れるというのはどうだろうと、
ちょっと考えたんだけど、駄目かなぁ。
伯爵は密林の中を探すはずだし、って。


伯爵と手下も怖いけど、
私が恐怖に思ったのは、
彼らが飼っている猟犬。
すんごい数の猟犬が、
マクリーとレイを追いかけてくる場面に、
もう絶対、こんな目には遭いたくないという思いでいっぱいになる。
銃に撃たれて、一瞬で死ねるならいいけど、
猟犬に食い殺されるなんて、
考えるのも嫌。


ヒロインのフェイ・レイは、
白黒の「キング・コング」でも、
コングの生贄になる美人を演じている。
孤島が似合う女優?と思ったりした(笑)。


けれど、調べると狙ってそうなったわけではないらしい。
どうやら「キング・コング」のセットを使って、
2本映画を撮ったとか。
レイの他にも、かぶっている俳優さんが数人。


同じセットで、
面白い映画を2本も作れれば、
それはとっても経済的で、
十分、元が取れたと思われる(笑)。
なかなか面白い映画だった。


評価 ★★★★☆

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