「プリズナーズ」 [映画]
〔2013年/アメリカ〕
アメリカのある田舎町。
ヒュー・ジャックマンと隣家のテレンス・ハワードとは、
学生時代からの友達であり、
現在は家族ぐるみで仲良く付き合っている。
感謝祭のその日、
2家族でパーティをするため、
ハワードの家に行ったジャックマンと家族。
ジャックマンとハワードの幼い娘は、
無くした物を探すと言って家を出るが、
いつまでも帰って来ず、
不安になった両家族は警察に通報する。
娘たちが外に出た時、
不審なRV車が止まっていたと言う、
ジャックマンの息子の証言を元に捜査すると、
車はすぐに見つかり、持ち主・ポール・ダノが拘束される。
しかしダノは10歳程度の知能しかなく、
担当刑事・ジェイク・ギレンホールの厳しい取り調べにも
その会話は要領を得ない。
結局、証拠もなく釈放される。
ダノが犯人だと確信するジャックマンは、
彼を拉致。
古家に監禁し、激しく暴行。
娘の居場所を吐かせようとするが・・・。
冬の始まりを思わせる冷たい空気が感じられるような、
出だしから緊張感がいっぱいの映画。
家族ぐるみで和気藹々と付き合っている主人公たちだけれど、
「何かが起こる、この先必ず」と思わせる雰囲気が絶妙。
スクリーンの中のみんなは笑ってるのに、
張りつめた、不安な感じでいっぱい。
案の定、幼い娘2人がいなくなる。
観ているこちらも、
月並みだけど、胸が詰まりそうな思い。
もし私があの子たちの親の立場だったら、
ほんの少しでも目を離した自分を責め、
ごめんねごめんねと謝りながら、
気が狂ったように、その辺を探し回るだろう。
で、不審人物ポール・ダノが捕まり、
そして証拠不十分で釈放されるわけだけれども、
その後のヒュー・ジャックマンの行動には、
きっと賛否が分かれるだろうなぁと想像する。
確かにダノは怪しい。
掴みかかったジャックマンに、
意味ありげな言葉をつぶやき、
そして決定的なのは、
娘たちがふざけて作った替え歌を
歌っている事!
で、ジャックマンの監禁暴行が始まるってわけで。
犯人かどうかまだ確定されていない人間に、
被害者の父とはいえ、一般人が、
そんな事をしていいものなのか。
反面、その心情は分かると、
こちらも揺れる思い。
ジェイク・ギレンホールの刑事役がいい。
きちんとしてるんだか、手抜きなのか、
一見よく分からない刑事だけど、
実はちゃんと捜査してくれていると私には思えた。
ただ、ギレンホールがどんなに一所懸命でも、
ジャックマンからすると、
何もしていないように見えてしまうのも事実。
被害者の親として焦りから、
それは仕方ない事なんだろうけど。
面白い映画だけど、
犯人だけ、わたし的にちょっと残念。
これが子供を使ったハリウッド映画の限界なのかもしれない。
いや、探せばえげつない映画は沢山あるんだろうけど、
なんというか、有名俳優を使った大きな映画ではって意味で。
評価 ★★★☆☆
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