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「家庭の事情」 [映画]

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〔1962年/日本〕


7年前に妻を亡くした山村聡は、
若尾文子、叶順子、三条魔子、渋沢詩子の
4人の娘と暮らしている。


今日は山村の誕生日と定年退職の日が重なり、
家族でパーティ。
その席で彼は、
退職金150万円と預金100万円、
合わせて250万円の現金を50万円ずつに分け、
5人で平等に分ける。


叶は、恋人・田宮二郎から、
「兄の会社を立て直すのに50万円が必要だ」と、
予てから言われており、
父からの金をポンと渡してしまう。


叶が田宮からホテルに誘われ、
入口でグズグズしていると、
なんと中から若尾と男が出てくる。
若尾は会社の上司と不倫をしているのだ。


渋沢は勤務先の会社で、
男性社員相手に、50万円を元手に金貸しを始める。
給料前で金のない川口浩ら社員は、
渋沢に群がる。


山村は、内気で勤めにも出ず、
家事をしている三条の身を案じていた。
この子に相応しい相手を見つけてやりたい、と。
そして、そんな彼にも縁談が持ち上がり・・・。





父と、年頃の4人の娘という、
ホームコメディ。


ただ、出だしはコメディにしては深刻。
長女の若尾文子の不倫相手の上司は、
めっちゃ嫌な奴で、
彼女を弄びながらも、退職を勧めたりする。
しかもストーカーっぽい。


叶順子の恋人の田宮二郎にしたって、
どう見ても胡散臭い。
「女に金を借りようなんて、ロクな男じゃないよ」と
言いたくなるけれども、
田宮との結婚を夢見る叶は、もう必死。


それから、山村聡が、
ただの家庭のお父さんというわけでなく、
これが外では結構モテる(笑)。
それから、見合い相手の女性からも、
「ぜひ結婚したい」みたいな意思表示をされるし。


辛い恋をしている娘たちだけれど、
そこはコメディ。
誰か男性俳優が登場するたびに、
この人はあの娘と結ばれるんだろうな、と、
オチが読める(笑)。
それが悪いわけではなく、
逆に結構楽しめる。


私は若尾さんと川口浩様が出ているだけで満足。
浩様は脇役だけど、なんとも調子のいい、
若いサラリーマンを演じておった。
やっぱり可愛い♪


源氏鶏太原作の小説を映画化したらしいけれど、
今、色々調べていてビックリ。
数年後、同じ話を日活で、
「四つの恋の物語」というタイトルで映画化しているという。


しかも、父親役が笠智衆さん、
娘役は、 芦川いづみ、十朱幸代、吉永小百合、和泉雅子って、
なんて豪華なの!
あーー、観たい観たい観たい~(笑)。
名画座で上映されるのを待つか、
安いソフトを探すしかないんだろうけど。


評価 ★★★☆☆

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