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「メイジーの瞳」 [映画]

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〔2012年/アメリカ〕


6歳の少女・メイジー(オナタ・アプリール)は、
争いの絶えない両親の間で困っている。
両親の罵り合いが始まると、
若いベビーシッター・マーゴ(ジョアンナ・ヴァンダーハム)と、
外のテーブルでお食事したりもする。


ついに両親は離婚を決め、
お父さんは家を出ていった。
メイジーがお父さんの新居を訪ねると、
なんと、そこにいたのはマーゴで、
ちょっと戸惑う。
何で彼女がお父さんと一緒にいるのか。


お母さんもすぐに再婚する。
相手はバーテンダーのリンカーン(アレキサンダー・スカルスガルド)。
優しくてカッコいいリンカーンとも、
メイジーはすぐ仲良しになる。


お父さんとお母さんの取り決めで、
メイジーは2つの家庭を、
10日ごとに行ったり来たりするようになる。
ところが、アートディーラーのお父さんはイギリスに、
そして、ロック歌手のお母さんは長期ツアーに出る事が決まり、
2人は、どちらも再婚相手にメイジーを押し付ける形になってしまう・・・。





誰かに赤ちゃんが生まれると、
「神様が授けてくれた」などと言う事があるけれども、
この映画の主人公・メイジーの場合、
神様は間違っちゃった、としか言いようがない。


なんで彼女の両親はあんなに無責任なんだ。
離婚するのは仕方がないとしても、
それ以降の対応が最悪で。


しかも2人とも、
自分たちは決して悪い親だと思っていなさそうなのが、
質が悪い。
10日ごとにメイジーを預かる事を
愛だと思っている節がある。
愛しているから、完全には相手に渡したくないのだと。
それがどんなに酷い事かは
考えもしないで。


ツアーが決まった母が、
再婚相手が働く夜のバーに、
メイジーを送っていく場面が悲しすぎる。
母は車から降りずに、
「バーに入るまで見ていてあげるから」って。
そういう問題か?
何も言葉が見つからないわ。


リンカーンとマーゴが、
とりあえずは真っ当そうなので、
そこだけ安心する。
彼らがどうしようもない人間だったら、
目を覆いたくなるような話になっていただろう。
ストーリーを作ったのが誰だかは分からないけど、
さすがに子供をそこまで不幸にはできないと見える。
憶測だけど。


メイジーは何が起きても、
泣き喚いたりはしない。
「あーあ」って感じで、
大人より達観しているように見受けられる。


だからこそ、
ラストに彼女がとった選択は、
とても強い意志で決めた事のように、
私には見えた。
もう大人に振り回されるのはごめんだ、と。


母親を演じているのはジュリアン・ムーア。
53歳の彼女に6歳の娘、というのが、
ちょっと違和感だったけど、
年若い男と再婚という設定には、
それくらい極端な方がいいのかもしれない。


評価 ★★★★☆

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