「フライト・オブ・フェニックス」 [映画]
〔2004年/アメリカ〕
飛行機の操縦士・デニス・クエイドと、
副操縦士・タイリース・ギブソンは、
ゴビ砂漠で石油掘削に携わるスタッフを撤退させるべく、
彼らを乗せて飛び立つ。
ところが、途中で大規模な砂嵐に遭遇、
飛行機は故障し、不時着する。
助かったのは10人。
水や食料はほんの少し。
救助隊を待つ以外、どうする術もなく、
雰囲気は最悪だ。
すると、掘削作業とは関係なく、
偶然飛行機に乗り込んできた青年・ジョヴァンニ・リビシが、
自らを飛行機の設計士と名乗り、
ここにある壊れた飛行機は、
修理すれば飛べるようになると言い出す。
皆は半信半疑だった。
労力を使って死を早めるか、
体力を温存して、救出を待つかの、
2つに1つ。
結局、全員で飛行機の修理に取り組む事になるが・・・。
昨年、こちらのレビューで書いた、1965年の映画、
「飛べ!フェニックス」のリメイク。
「飛べ~」の舞台がサハラ砂漠だったのに対して、
こちらはゴビ砂漠というのが、一番の違い。
なぜ変えたのだろう。
何か理由があるのか、
たまたまなのか。
基本のストーリーはほぼ同じなので、
結果は分かっているのだけれど、
やっぱりドキドキしながら観てしまう。
飛行機のエンジンは、
機械の何らかの理由(私にはよく分からない)で、
5回しか、かけるチャンスがない。
当然、演出として4回は失敗。
「あと1回だよ・・・」と、観る者を崖っぷちな気持ちに追い込んで、
そして・・・という緊張感がたまらない。
人間関係は、
オリジナルに比べてライトな印象。
でも、どちらがいいとも言えない。
オリジナルにいた、
威張り腐った軍人も、
現代劇である本作には、当然いない。
色々な人間がいた方が、
話に深みが出るのは分かっているけれど、
私は、権力を嵩にかける威圧的な男は大嫌いなので、
あんな役は、あえて作らなくてよい。
それから、オリジナルとの大きな違いに、
女が混じっているというのがある。
何で女?
しかも、特に女がいる事に必要性を感じる場面は
無かったような。
まぁ、遭難者の1人と恋愛関係にならなかっただけ、
良しとするか(笑)。
恋愛映画は大好きだけど、
さすがにこの作品にそんな場面も盛り込まれたら、白ける。
それにしても、
サハラ砂漠の凄さは知っていたけれど、
ゴビ砂漠というのも凄いものだと、
景色に見入ってしまう。
撮影されたのが本当にゴビ砂漠ならだけど、
印象はサハラ砂漠と似ていて、
360度見渡す限り、砂砂砂。
しかも、ウィキペディアによると、
真夏の気温は45度を超える事もあるのに、
真冬はマイナス40度になるとか。
さらに、不勉強な私は初めて知ったのだけれど、
日本に飛来する黄砂は、
このゴビ砂漠からやって来るのだそうだ。
日本とは全然関係がないような場所でも、
そんな風に、何らかの形で影響を与え合っていると思うと、
自分に関係ない事なんて1つもないのだと、
そんな思いでいっぱいになる
評価 ★★★☆☆
黄砂はゴビ砂漠からだったんですねぇ。
聞きかじりですが
ヒマラヤ山脈がなかったら
日本には雨が降らずに
砂漠に近い状態になってしまうそうです。
いろんな所で、いろんな事が繋がってるんですね。
by nikopon (2014-02-12 11:54)
nikoponさん
コメントありがとうございます。
はい、そうらしいんです。
中国から飛んでくるとは知っていましたが、
ゴビ砂漠からだったとは。
知らない事ってまだまだ沢山ありますね。
あ、またまた知らない知識をありがとうございます。
なるほど、ヒマラヤのおかげで日本に雨が降って、
そして現代の繁栄が築かれているのですね。
(私は日本の繁栄の理由の一つに、
豊富な水資源があると考えています)
ヒマラヤなんて、遠い国の無関係な山だと思っていましたが、
やっぱりどこかで繋がっているんですね。
by 青山実花 (2014-02-13 22:36)