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「翼よ!あれが巴里の灯だ」 [映画]

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〔1957年/アメリカ〕


1927年5月。
チャールズ・リンドバーグ(ジェームズ・スチュアート)は、
ベッドに入ってもなかなか寝付けなかった。


明日はいよいよ、
単独で大西洋無着陸横断飛行に挑戦するのだ。
彼の心の中を、
今まで起こった出来事が去来する。


そして当日。
天候は雨。
周囲の者たちは、飛行を明日に順延したらどうかと進言するが、
1日遅れれば、
他の誰かに先を越されてしまうかもしれない。
リンドバーグには出発以外の選択肢はなかった。


ついに彼の操縦する飛行機、
“セントルイス魂”号が飛び立った。
昨夜ほぼ眠っていない彼は、
睡魔と戦いながら、
また、過去の出来事を思い出していた。


彼は目的地であるパリに、
無事到着できるのか・・・。





リンドバーグといえば、
何か飛行機に関係した人、
それから、
映画「J・エドガー」から得た、
子供さんが誘拐されて亡くなった人というくらいの知識しかなかった。


そうか、初めて大西洋を飛行機で渡った人なのか、と、
あらためて確認したような思い。


今でこそ、飛行機は毎日、
世界中を飛び回っているけれど、
初めて大西洋を横断するって、
どれだけ勇気が要ったのだろうと想像するし、
その成功に賞金が賭けられている事からも、
いかに難しい事だったかがわかる。


リンドバーグは、
飛行機の重さを1グラムでも軽くするため、
歯ブラシ1本、カミソリ1枚も持たない。
とにかく、重さには気を使っていたようだ。


飛行中、ハエが1匹機内に迷い込むが、
「お前が飛んでいる時と、機内にとまっている時とでは、
 飛行機の重量は違うのかな」などと独り言を言ったりする。
その答えは私にも分からないけれど。


飛行中は、特別大きなアクシデントはない。
寒さで羽が凍り付いて、
その重さを気にする事と、
襲ってくる眠気に、悪戦苦闘するくらい。
殆どは回想シーンで綴られる。


この飛行機には屋根がなく、
(車でいえばオープンカーのよう)
羽が凍り付くくらい気温が低いという事は、
リンドバーグ自身も、
めっちゃ寒かったんじゃないかというのが、
気になって仕方なかった。


けれど彼は、眠いとは言っても、
寒いとは一言も言わなかった。
あえてそこにスポットを当てなかったのか、
実際、寒さを感じなかったのかは分からないけれど。


飛行機に乗るのは嫌いじゃない。
ワクワクするし、
目的地に着いた時の別世界感は、
旅行の醍醐味の1つだと思う。
どんなことにせよ、そういった現代の娯楽は、
この映画のように、
「最初にした人」の功績に支えられているのだと思うと、
いつも本気で尊敬してしまう。


評価 ★★★☆☆

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