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「謝罪の王様」 [映画]

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〔2013年/日本〕


「東京謝罪センター」の所長・阿部サダヲは、
なかなか他人に謝罪ができない依頼者に、
謝罪の方法を伝授したり、
依頼者になり代わって謝罪をしたりで、
トラブルを解決する男。


依頼人・井上真央は、
ヤクザの車に、自分の車をぶつけてしまうが、
帰国子女のせいもあり、
交通事故の時、すぐ謝るのは命取りという習慣が身に付いていて、
その場で謝罪ができなかった。
そのせいで、デリヘルに売り飛ばされそうになり・・・。


女性下着メーカーの下請けで働く岡田将生は、
本社勤務の女性・尾野真千子に、
酔った勢いでセクハラしてしまい、
訴えられる羽目に・・・。


大物俳優・高橋克実と、
元妻で、これまた大物女優の松雪泰子の一人息子が、
傷害事件を起こし、
高橋が謝罪会見をする事に。
しかし、大仰な演技で有名な高橋は、
ドラマも会見も、
謝り方がまるで一緒で・・・。


それ以外にも、
様々な謝罪を提案し、
解決する阿部だったが、
ある事件で、
アジアの小国と、外交問題に発展してしまい・・・。





以前、三谷幸喜氏の映画の感想で、
「彼の術中に嵌るのは悔しい」と書いたけれど、
宮藤官九郎という人にも、
同じ事を感じていた。


でも、駄目だった。
やっぱり嵌ってしまって、
最初から笑いの連続。
上記の粗筋を書くために、内容を思い出しただけで、
可笑しくてたまらない。
もうこれからは、誰の映画でも
偏見無しで観ていこうと思う。


宮藤さんという方は、
最近、大人気の「あまちゃん」というドラマの脚本も
書かれているのよね。
ドラマの事は、観ていないから分からないけど、
ここまで話題になるという事は、
きっと、本当に面白いのだろうと想像する。
才能のある方は、世間が放っておかないという事なのだろう。


この映画の場合、
とにかく小ネタが面白い。
最初から、
某若手女優を揶揄してる場面があって、
声を上げて笑ってしまう。
ああいったネタ、大好き。


それから、有名俳優の息子の不祥事のエピソードは、
今、大きな話題になっている司会者の出来事と重なって、
めっちゃ興味深く観てしまった。
本当にタイムリーなネタだわ(笑)。


しかも、このエピソードにはオチがあって、
そこで、本気で泣いちゃったよ(笑)。
このような映画で泣くなんて思ってなかったから、
自分でも驚いた(笑)。


阿部サダヲがなぜ、
「謝罪センター」なるものを開設したのか、
そのきっかけも笑える。


あれって、今の日本のおかしな部分を
宮藤官九郎流に描いたのかなぁと思ったりもする。
詳しくは書けないけど、
客のちょっとしたクレームにも神経質になって、
自分で自分の首を絞めてしまう企業、みたいな。


そういえば、
某お洋服店の店員さんに土下座させてやったと、
得意になっている人の写真が出回った事件も、
最近あったっけ。


で、国際問題にまで発展する「謝罪」。
1,000年後もまだ、「謝罪謝罪」って言ってそうな国があるものね。
「謝罪」を外交ネタにした宮藤さんって、
やっぱり凄い人なんだな。


各章の登場人物たちがリンクしているのも、
楽しみの1つ。
もう1度観て、繋がりを確認したいくらい。


評価 ★★★★☆

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コメント 2

とし@黒猫

最近、映画のPRで、TVに阿部サダヲが、よく出ています。
謝罪屋という、ありえない職業を、絶妙な演技で演じていて、ナイスだと思います。
by とし@黒猫 (2013-10-03 20:26) 

青山実花

とし@黒猫さん
コメントありがとうございます。

阿部サダヲさん、
なんだか不思議なパワーがあって
いいですよね^^
by 青山実花 (2019-12-28 23:21) 

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