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「アンコール!!」 [映画]

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〔2013年/イギリス〕


テレンス・スタンプとヴァネッサ・レッドグレイヴは、
ロンドンで暮らす高齢夫婦。


レッドグレイヴは年配者で構成された
町の合唱団で歌うなど、
明るく、友達も多かったが、
スタンプは頑固で依怙地。
他人と交流しようとはせず、
息子とも仲が悪かった。


レッドグレイヴの合唱団は、
「年金ズ」と名付けられ、
近々、大きなコンクールの予選に出場できる事が決まる。


合唱を指導する音楽教師・ジェマ・アータートンや
メンバーは大喜びだったが、
レッドグレイヴの癌が再発。
参加するのは不可能な状態となる。


そこで彼女の代わりだと言われ、
スタンプが渋々メンバーとして参加する事になる。


集団で歌を歌うなど、
何より苦手なスタンプ。
彼は上手くやれるのか・・・。





高齢者の合唱団というと、
何か、とても健全で、
真面目なものという印象だけれど、
とんでもなかった(笑)。


彼らが最初に公共の場で披露する曲というのが、
なんと、へヴィメタ調にアレンジした曲で(笑)。
さらに、ベースができるというお爺さんと、
ドラムができるというお婆さんと、
ジェマ・アータートンの教え子の、
高校生のギターが伴奏。


ハードロック大好きな私は、
嬉しくて、楽しくて、
スクリーンを観ながら、
顔が笑っちゃって、立ち上がりたいくらいだった。
あの場面だけ、切り取って何度でも観たいくらい。


これを観ると、
何も合唱曲だけが合唱曲ではないと、
よく分かる。
どんな曲でも、アレンジさえすれば、
みんなで楽しく歌えるのだと。


ちょっと違うかもしれないけど、
以前、老人施設に入居している高齢のかたが、
「みんなで童謡を歌わされるのが嫌でたまらない」というのを
聞いた事がある。
分かる気がするな。


全体の流れは、
それほど新しいものではなく、
頑固な高齢者、
末期癌、
子供との確執など、
よくあるエピソードの羅列。


でも、それがいいのだろう。
特別な人など、そういやしない。
みんなが辿る道。


自分や、自分の親に、
少しずつ似ていて、
共感を覚える方も多い気がする。


評価 ★★★☆☆

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