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「不倫」 [映画]

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〔1965年/日本〕


人気評論家・川崎敬三は、
「性の美学」という本で賞を獲る。
彼のポリシーは、
「性はもっと放埓であるべき。
 夫婦の性愛は家畜の交配と同じ」
という過激なもので、
彼自身、結婚制度を憎悪していた。


彼には、しとやかな若尾文子と、
奔放な江波杏子という2人の恋人がおり、
マンションの別の曜日に、
彼女らを呼び寄せるのが日課だった。


しかし、若尾から妊娠を告げられた川崎は、
掻爬させるも、
なんとなく責任を感じ、
一戸建てに引っ越して、
彼女と暮らす事に同意する。
しかしその同棲は、
あくまでも兄妹のように、
寝室も別である事を約束させる。


ある日、江波を自宅に呼び、
若尾に会わせる川崎。
ところが若尾と江波は不思議と意気投合し、
川崎をそっちのけでお喋りが止まらない様子。
さらに江波は、2人の新居に居ついてしまい、
なんとも不思議な3人の同居生活が始まるが・・・。





タイトルから、
人妻の若尾さんが、
間男でも引き入れる話かと思っていたら、
(最近、女性タレントがその話題で盛り上げてくれているようだし(笑))、
全然違ってた。


そもそも、「不倫」とは、
別に浮気だけを指す言葉じゃなくて、
「倫理的でない事」だものね。
確かにこの映画の内容は、
一般の男女の有り方とは大きく違うわ(笑)。


川崎敬三の、
気の弱そうな、それで女好きな様子が可笑しい。
彼は結婚制度を憎んでいると言いながら、
初めて若尾さんに迫った時は、
結婚を餌にしている。
彼ほど結婚を意識している男はいないんじゃないのか(笑)。


江波杏子が片付けたキッチンが綺麗すぎて、
不自然だと感じた川崎は、
わざと汚した食器をシンクに置いたりもする。
なんでそんなにモタモタするのか。
「性の美学」なんて本を書いてるんだから、
もっと堂々とすればいいのに。
「付き合う女はお前一人じゃない」って言ってもいいんじゃない?


若尾さんは、しとやかなようだけど、
本当はとってもしたたか。
川崎の言いなりになっているように見せかけて、
彼はどんどん若尾さんの術中に嵌っていく。


江波が小悪魔で可愛い。
若尾さんとは違った魅力。
川崎がもっと上手く立ち回れる男だったら、
世間の男が羨ましがるような、
楽しい「妻妾同居生活」が送れた気がするんだけど(笑)。


評価 ★★★☆☆

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