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「神童」 [映画]

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〔2006年/日本〕


音大を目指す松山ケンイチは、
受験に失敗したら、実家の八百屋を継ぐ事になっている浪人生。


13歳の成海璃子は、言葉より先に、
音符が読めたという中学生。
しかし、最近は練習に身が入らず、
母親・手塚理美をやきもきさせている。


あるきっかけで出会った2人は、
音楽を通して、親しくなってゆく。
成海は松山の部屋にいると落ち着くようで、
入り浸るようになる。


松山の受験の日、
彼を手を温め、
縫いぐるみを手渡す成海。
松山は主席で合格する。


ある日、世界的ピアニスト・リヒテンシュタイン氏が来日、
松山の音大にやってくる。
偶然、成海のピアノを聞いたリヒテンシュタイン氏は、
彼女の才能を認める。


リヒテンシュタインのリサイタルの日、
直前で、会場にアナウンスが流れる。
「リヒテンシュタインは体調不良の為、
代演として、成海が演奏します」と・・・。





申し訳ないけれど、
これは好きになれなかった。


成海璃子の我儘がどうにも理解できない。
思春期の少女特有の身勝手さだと思えばいいのだろうが、
それにしても、彼女には、感謝の気持ちというものが
まるでない。
例えば、家出した彼女に、同級生の男の子が付いてきてくれる場面などでも、
彼に対する態度は、それはないんじゃない?と思わされて、
自分の事しか考えていない彼女に、男の子が可哀相になる。


松山の入試の場面もイライラさせられる。
試験の直前に、校門の前で手を握り合う2人。
別に変な意味はないけど、
そのせいで、時間に遅れて、
「受験番号○○番の人、いないなら失格ですよ」みたいな事を言われて、
慌ててピアノを弾き始める。


これから大学生になろうって男が、
中学生におまじないかけてもらってる場合か?
実技試験なんて、試験官への心証も大事だろうに。
さらに彼は、成海の縫いぐるみをピアノの上に置いてから、
試験を受けるのだよ。
ここまでくると失笑ものだ。


大学には受かったけれど、
今ひとつ学生生活を楽しめない松山が、
成海に放った一言には、もうガックリ。
「お前のせいだからな」って・・・。
自分が原因の事を、誰かのせいって・・・。
しかも、子供相手に。
面と向かって口に出して。
冗談にしても、そんな事、言ってほしくはなかった。


リヒテンシュタインが休演というのはともかくも、
成海が代演のアナウンスが流れるのが、
成海の承諾を得る前というのも変でしょ。
事後承諾か?
実際、手塚理美は、失敗を恐れて猛反対する。


「神童」って、誰が神童なんだろう。
神童って、もっと突き抜けた、
神がかった子供の事だと思ってた。
芸術が理解できなくてすみません。


評価 ★★☆☆☆

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コメント 2

yonta*

すごいわかる気がします(笑)。
この素敵なジャケットと魅力的なキャスティング・・
期待が大きかったせいもあるのかもしれませんが、
主役ふたりに、まったく惹かれなかった記憶が^_^;
璃子ちゃんの亡くなったお父さんが、彼女の心に
とても重要な感じに見えたのに、その辺も伝わってこなかったし・・

神童って誰のことだったのかな、ってやはり思っちゃいました。
神童なんていないんだよ、って言いたかったのかしら。
by yonta* (2012-11-10 07:56) 

青山実花

yonta*さん
コメントありがとうございます。

良かった、ホッとしました(笑)。
ずいぶん酷い事を書いてしまったので、
お好きな方がいたら、怒られてしまいそうで。

同じクラシック音楽を扱う内容なら、
「のだめカンタービレ」の方が数段良いですね。
のだめの方が、よほど「神童」という感じがします。
(一つの事に秀でているけれど、
それ以外はまるでダメ子ちゃんというところが(笑))。

父親のエピソードもなんだか暗い上に、
気持ちが伝わってきませんでしたね。
成海璃子さんが、もっともっと素直で可愛げがあれば、
印象も変わったのでしょうが・・・。

by 青山実花 (2012-11-10 23:14) 

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