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「スタア誕生」 [映画]

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〔1954年/アメリカ〕


ハリウッドで行われている映画基金の為のショー。
観客たちは華やかなステージを見つめていたが、
アクシデントが起こる。
映画の大スター・ノーマン(ジェームズ・メイソン)が、
泥酔して、突然ステージに上がり、
舞台をめちゃくちゃにしたのだ。


しかし、その場にいた
コーラスガール・エスター(ジュディ・ガーランド)の機転で、
ノーマンは何とか救われる。


その後、エスターに偶然再会したノーマンは、
彼女の才能を見抜き、
デビューさせようと画策する。


ノーマンの予想は当たり、
エスターは頭角を現し、
スターへの階段を昇り始める。
また、愛し合うようになった2人は、
結婚する。


ついに、エスターはアカデミー賞主演女優賞を受賞する。
しかし、エスターの人気に反して、
ノーマンの評価は下がるばかり。
エスターのせいばかりではなく、
彼は元々、重度のアルコール依存症なのだ。


矯正施設に入ってもみるのだが、
どうしてもアルコールから抜け出せない。
ノーマンを深く愛するエスターは、
ある決心をするのだが・・・。





先日観た、バーブラ・ストライザンドの、
「スター誕生」。
あちらは3度目の映画化で、
こちらは2度目。


ストライザンド版では、
2人共、音楽が活動の場だったが、
こちらは俳優。
賞も、グラミーとアカデミーというように、
ジャンルが違う。
憶測だけど、
70年代は、俳優よりロックスターの方が、
より新しい感じを表現できると踏んだのではないだろうか。


ジュディ・ガーランドが、
可愛くて童顔なせいか、
夫を思い、夫に尽くすその様子が、
余計に一生懸命に見える。


彼女は、夫がアルコールに依存するのは、
自分のせいではないかと、自分を責めるが、
最初のシーンからして、
それは絶対に違うと分かる。


うーん、
どうしてそうなってしまうのかな。
ノーマンは、ほんの少しでも心に負担がかかると、
酒を飲まずにはいられないように、
私には見えた。
飲まない私には、こればっかりはどうにも理解のしようがない。
飲んで現実を忘れるのは簡単だけれど、
ここまで飲んでしまうと、
酔いがさめた後の、精神の落差の方が怖い。


ジュディ・ガーランドは、
私にとって大変に興味深い女優の一人だ。
書物やネットの情報(ウィキペディアが分かり易い)を読むと、
彼女の、
破天荒で、
個性的で、
そして、辛い人生がよく分かる。


この映画でジェームズ・メイソンが演じた役は、
実は、ガーランドの人生のようだ。
でも、もしかしたら、
ショービジネスの世界の内情は、
今も、全く変わっていないのではないかという気もする。
自分を守るのは、
自らを律する強い心だけ。
もちろん、それはどんな仕事でもそうなんだけど、
誘惑が多い世界なだけに、なおさらね。


評価 ★★★☆☆

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