「ぐうたらバンザイ！」

〔1969年/フランス〕


農夫・フィリップ・ノワレはぐうたら男。
隙あらば仕事を怠け、
場所を選ばず眠ってしまう。


彼の美しい妻は、
そんな彼を働かせる為、
朝起きた瞬間から、
彼の行動の監視する。
どこへ行くにも付いてきて、
しまいには無線機で、
全ての行動を指示。


そんな中、ノワレは、友人から犬をもらう。
妻はこの犬を嫌うが、
ノワレに懐いた犬は、
どんなに遠ざけても、必ず戻ってくる。
ノワレはそんな犬が可愛くてたまらない。


ところがある日、突然、
妻が交通事故で死んでしまう。
解放感を味わうノワレ。
彼はベッドに入って出てこなくなった。
これからはぐうたらして暮らすのだと・・・。





この魅力的なタイトルと、
サヴィニャックのジャケットが気になって、
観たくてたまらなかった映画。


いいなぁ、ぐうたら大好き(笑)。
好きな事ならいくらでもできるけれど、
それ以外の時間は、
ひたすらぐうたらしていたい。


口うるさい妻が亡くなった後、
ぐうたらを心に決めたノワレは、
ベッドの上の天井に、
様々な必需品をロープで吊り下げる。
ベッドに入ったまま、
ロープを引っ張って、それらが使えるようにと。


でも、この装置を作るのが大変そうだ。
ぐうたらし始めた彼が、いつあんなものを作ったのだろう(笑)。
それとも、ぐうたらする為なら、
どんな努力も厭わないという事か(笑)。


犬がめちゃくちゃ可愛い。
ノワレは、食料品の買い出しを、
全て犬にさせるのだけれど、
もう絶対、この犬はストーリーを理解してるよって思うくらい、
動きが的確で、お利口。
口に買い物かごを咥えて、
店をまわる様子に感心してしまう。


そんな彼にも恋人ができる。
ぐうたらしているのに、
その辺はしっかりしている(笑)。
しかし、その恋の顛末は、
とても皮肉っぽい。


評価　★★★☆☆

コメント 2

さっそく見て真似しようと思う魅力的なタイトルなのに！
でも妻、その死、新しい恋人ってハードル高いだろ！フランス人はこれだから！
by inuneko (2012-09-04 02:16) 

inunekoさん
コメントありがとうございます。

読んだ瞬間、
あはははは～と笑ってしまいました。
本当に、ぐうたらしていても恋人ができるって、
おフランスって国はどんだけ恋愛天国なんだと思いますよね。

こうなったら、
日本人は日本人らしく、
孤高の侍といった風情でいかれてはいかがでしょう。

by 青山実花 (2012-09-04 14:25)