「THE GREY 凍える太陽」 [映画]
〔2012年/アメリカ〕
アラスカの石油採掘場で働く、
世捨て人のような男・リーアム・ニーソン。
ある日、彼は、休暇で帰省する作業員たちと、
飛行機に乗る。
ところが、吹雪の中を出発した事がたたり、
雪原に墜落してしまう。
激しく損壊した機体。
散乱する遺体。
そんな中、ニーソンを筆頭に生き残った7人の男たちは、
燃やせそうな物を集めて、火を焚く。
すると、闇の中から不気味な唸り声と、
ランランと光る多数の目が近付いてくる。
ここら辺りは、野生の大型オオカミたちの縄張りだったのだ。
何とかオオカミを撃退したニーソンは、
ここで救助を待つより、
森に行った方が助かる可能性が高いと提案。
1人の男から、「リーダー面するな」と反発されるが、
結局、全員がニーソンに従い森を目指す。
しかし、その移動は過酷を極める。
1人ずつ減っていく生存者。
この中から生き残れる人間はいるのか・・・。
まるで苦行のような映画であった(笑)。
映画を観る楽しみの一つに、
自分の身には起こらないであろう事を、
疑似体験できるというのがあるが、
こんな体験は絶対したくないよ(笑)。
しかも、これがSFやらファンタジーやらホラーなら、
「これは架空だ架空だ」と自分に言い聞かせる事もできるけれど、
魔法的な要素が一つもない、
現実の世界。
生きたまま人食いオオカミに襲われる恐怖って、
どんななんだろう。
あんな目に遭うくらいなら、
飛行機が落ちた時、
即死した方が良いとまで思ってしまう。
オオカミたちは、
力尽きて倒れた者に容赦ない。
その匂いをすぐ嗅ぎ分ける。
あんな吹雪の中を、
ひたすら歩くなんて、
意気地無しの私だったら、
一番最初に倒れて、すぐ食われそうだ。
敵はオオカミだけではない。
止む事のない吹雪と寒さ、
行く手を阻む崖、
冷たい川。
まるでゲームのように、
いろんな事が起こって、
1人1人脱落してゆく。
雪しかないスクリーンを観ているだけで寒い上に、
冷房が効きすぎた劇場内が寒いもんだから、
その二つの相乗効果で、
体が冷え切ってしまったよ(笑)。
評価 ★★★☆☆
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