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「オーケストラの少女」 [映画]

orchestranoshoujo.jpg
〔1937年/アメリカ〕


失業中のトロンボーン奏者・アドルフ・マンジューは、
高名な指揮者・レオポルド・ストコフスキー率いる
オーケストラに加えてもらおうと、
楽屋入り口で待つが、すげなく追い返される。


ところが、その帰り道、大金の入ったバッグを拾ったマンジューは、
溜まっている家賃を、その金で支払ってしまう。
マンジューの娘・ディアナ・ダービンは、
父がストコフスキーに採用されたのだと勘違いし、
娘の嬉しそうな顔を見たマンジューは、
本当の事を言い出せなくなってしまう。


次の日、父の練習風景を覗きに行ったダービンは、
父の嘘に気付く。
帰宅後、父に事実を問い質したダービンは、
拾ったバッグを持ち主に返しに行く。


バッグの持ち主は、大金持ちの中年女性・アリス・ブラディ。
ブラディはダービンから父の話を聞き、
楽団のメンバーが揃ったら、
スポンサーになると約束してくれる。


早速、100人の失業中のミュージシャンを集め、
ガレージで練習に入るが、
金を出すはずのブラディは、
ヨーロッパに旅行に出てしまう。
ブラディの夫に掛け合ったダービンだが、
そんな話には乗れないと、追い返されてしまう。
100人の楽団員はどうなるのか・・・。





観る前は、
少女が既存のオーケストラで、
何らかの形で関わる話かと思っていたので、
こんな、ゼロからのスタートの物語に驚いた。


正直、最初は、
こんな無計画で、行き当たりばったりで、
泥縄なやり方、上手くいくわけがないと思っていたのだけれど、
気が付くと夢中になっていた。


本物の指揮者・レオポルド・ストコフスキーが、
劇中でも指揮者を演じているのだけれど、
その、音楽家らしい、ちょっと繊細で、
気難しそうな感じが、
父と、100人の楽団員の為に頑張るディアナ・ダービンと対照的で、
でも、映画の雰囲気に合っていて、とても良い。


そのディアナ・ダービンが、
劇中で何度か歌を披露するのだけれど、
それが中々上手くて、
さらにラストは、その歌が大変に効く。
映画を盛り上げる。
いい場面だった。


ドラマは殆ど観ないけれど、
珍しくハマっていた、「のだめカンタービレ」で、
オーケストラを率いる事がどれほど大変か、
あの頃、よーく学ばせていただいた(笑)。


あのドラマの素地があったからこそ、
この映画がより楽しめたのだと思う。
「のだめ」に感謝。


評価 ★★★★☆

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コメント 2

yonta*

この作品好きです。
もっと若い時に観ていたらな・・よし!私も何かやろう、
頑張ろうって思えただろうにと残念で(笑)。

ディアナ・ダービンの歌声、素敵でしたね。
とても脇役なのですが、タクシーの運転手さんが
いいひとで好きでした(^^)
by yonta* (2012-06-28 00:23) 

青山実花

yonta*さん
コメントありがとうございます。

yonta*のブログを読ませていただいて、
これを観よう!と決めていたんですよ。
素敵なレビュー、ありがとうございました。

タクシーの運転手さん、いい味出していましたね。
それから、
金持ちのおじさんとその友人たちが、
くだらないイタズラを繰り返しますよね。
私もいい年して、ああいう遊びが嫌いじゃないので、
楽しかったです。

by 青山実花 (2012-06-28 21:54) 

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