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「続 悪名」 [映画]

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〔1961年/日本〕


満州事変の頃。
朝吉(勝新太郎)は、女房・お絹(中村玉緒)を親に会わせようと、
田舎に帰るが、
お絹が父親からえらく気に入られてしまい、
帰るに帰れなくなる。


そこに現れたのが、朝吉の舎弟・貞(田宮二郎)。
貞のような友人がいる事を怒った父は、
朝吉夫婦を叩き出す。
これ幸いと逃げ出す2人。


前作で、縁を切った吉岡親分(山茶花究)を見舞った朝吉と貞だったが、
吉岡のあまりの落ちぶれぶりに驚き、
舎弟の河太郎(南都雄二)を預かる。


河太郎の女房は、女郎屋で働いていたが、
賃金をまったく受け取っていないと知った朝吉は、
そこに乗り込み、金を取り立てる。


ヤクザ家業から足を洗うつもりだった朝吉だが、
その腕を見込まれて、
松島一家の親分にさせられてしまう。


また、前作で、東京に逃がした遊女・琴糸(水谷良重)に再会。
因島に帰りたいという彼女の送っていく。


そんな折、朝吉に召集令状が届く・・・。





シリーズ第2作。


前作は序章のようだと書いたが、
この2作目は波に乗ってきたというか、
朝吉と貞の息が合ってきて、中々面白い。


朝吉はヤクザなのか、なんなのか、
よく分からなかったけれど、
やっぱりヤクザなのね(笑)。
というより、ヤクザが嫌いなのに、
ヤクザ以外に生きる道はないという感じ。


勝新太郎と中村玉緒が夫婦役。
私はこの2人が一緒にいるところを、
映画以外では見た事がないのだけれど、
しみじみ見ていると、
お似合いのカップルだったんだなぁと感じる。
田宮二郎と中村では、ちょっと空気感が違うし、
やっぱり人には合う合わないがあるんだなぁ、と。


勝の腕を見込んで親分に据える松島一家の元締を、
中村玉緒のお父さん・中村鴈治郎が演じているのが可笑しくて。
雁治郎さんは、勝の腕をえらく褒める。
そのセリフを、雁治郎さんはどんな気持ちで言っていたんだろう、
また勝は、どんな気持ちで聞いていたんだろうと、
2人の表情を真剣に見ちゃった。


勝は召集されて、戦地で戦う場面がある。
まるで「兵隊やくざ」を観ているよう。
あちらも、兵隊になる前は、
やくざ者だったという設定だし、
ちょっとしみじみ。


田宮二郎は、今回は角刈りじゃない(笑)。
コミカルなのは相変わらずだけど。
女房に浮気を誤解されて、
慌てる場面なんか、
まったく見る目が変わっちゃうくらい、可笑しい。


評価 ★★★★☆

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