SSブログ

「わが母の記」 [映画]

wagahahanoki.jpg
〔2012年/日本〕


人気作家・役所広司は、
危篤の父・三國連太郎を見舞いに、
東京から伊豆の実家を訪ねる。


三國はその後、すぐに亡くなり、
母・樹木希林は、役所の妹・南果歩が面倒をみるようになるが、
認知症の症状が現れ始めていた。


役所は幼い頃、
曾祖父の妾に預けられ、数年を過ごした事があり、
その為、母に捨てられたとの思いを消せずにいた。


ますます進行する母の認知症。
そんな日々の中で、
役所は母の本当の思いに気付いてゆく・・・。





こういった作品は、「感動した」と言わないと駄目なのかなと、
ちょっと思ったりもするけれど、
正直、私には普通だった。
(あくまでも私は、です)


親子物には弱いはずなんだけど、
なんというか、「ここがクライマックスだ」というシーンが無く、
ずっと平坦な印象。
私に、この作品を味わう能力がないのかもしれない。


一箇所、樹木希林が、“ある物”を取り出して、
役所も、その“ある物”を母が保存していた事に、
大変に驚く場面があり、
そこがクライマックスといえば、そんな気がするのだけれど、
役所自身が、自分の涙を、
顔を洗って誤魔化してしまうのだよ。


そこで役所が、樹木に取り縋って、
オイオイ泣いてくれれば、
つられて、こちらも滂沱の涙だった気がするのだけれど、
あれで、出掛かった涙も引っ込んでしまった(笑)。


樹木が役所を曾祖父の妾に預けた理由を知る場面も、
「ガーーーーーン!」という感じでなく、
サラッと、「あ、そうなんだ」という風に描かれていて、
特に驚きはない。
その理由も、よくある話だし。


もちろん、原作のあるお話しだから、
仕方ない面もあるのだろうが。


世間の評価は悪くないようなので、
当てにならない感想です。


評価 ★★★☆☆

nice!(21)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 21

コメント 4

yonta*

ちょっとしたシーンやセリフはとても良かったし、
眠くなったりもなかったのですが、なんだか長く感じました(笑)。

ある物、を取り出すシーンは、もしかすると、事実にとても忠実に
撮って、ああなったのかもしれませんが、あっけなかったですね(笑)。
なんだろう・・とてもいい家族で、ハラハラせずに観ることが
できてしまって、葛藤とか感じられなくて。

予告などで、母に捨てられたと思っていた主人公、というのを
強く捉えすぎていたのかもしれません。

あと、観に来ていた方の年齢層が高かったせいか、
笑うツボとか、ちょっと違っていて「あれっ」思うこともけっこうあり(笑)、
ケータイ鳴って、電話に出ちゃう人(!)もいたし・・
集中できてなかったせいもある?のかしら・・
by yonta* (2012-05-06 21:10) 

レモン

この作品は観ようと思っていましたが、実花さんの記事を読んで

少しテンションが下がりました↓(観たいという)。(笑)

・・・「世間の評価のほうが、当てにならない場合が多い。」

というのが 私の感想です。(人それぞれなので。)
by レモン (2012-05-07 07:44) 

青山実花

yonta*さん
コメントありがとうございます。

そうなんですよね、
格調高い作品だと思うし、悪くはないのですが、
なんか平坦・・・。

ある物を取り出す場面は、
そうですね、おそらく原作もそんな感じで、
サラッと通り過ぎる場面なのでしょうね。
もっと泣かせてほしかったわ(笑)。

この映画だと、それほど強く、「捨てられた感」が出ていませんよね。
今は仲良くしているのだし。

>集中できてなかったせいもある?のかしら・・

うわー、実は私も同じ感じで集中できなかったんです。
隣に座った中年女性が、
何やら異臭を放っておりまして、
(着古した服が雨に濡れたような)
最後までハンドタオルを鼻に当てていました。
混んでいたので、席を替わる事もできないし・・・。
映画における集中って、本当に大切ですね。

by 青山実花 (2012-05-07 13:15) 

青山実花

レモンさん
コメントありがとうございます。

そ、それは・・・(笑)。
私の感想など、本当にいい加減ですので、
どうか、レモンさんの目で確かめて下さいね。
劇場に行く行かないはともかく、
DVDででも、テレビ放送の時でも良いので・・・。

>・・・「世間の評価のほうが、当てにならない場合が多い。」

それは私も時々感じます。
自分の感性が変なのか?と思う事も(笑)。
でも、感動は人それぞれですものね。

by 青山実花 (2012-05-07 13:23) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0