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「悲しみが乾くまで」 [映画]

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〔2007年/アメリカ・イギリス〕


ハル・ベリーは、優しい夫・デヴィッド・ドゥカヴニーと
10歳と6歳の可愛い子供と暮らす幸せな主婦。
ところが、ある日、路上で、
見ず知らずの夫婦の喧嘩の仲裁に入った夫が、
激昂した相手に撃ち殺されてしまう。


突然、愛する夫を失ったベリーは、失意のどん底に落とされる。
葬儀の準備中、
彼女は、夫の幼馴染で親友のベニチオ・デル・トロに、
夫の死を知らせなければと思い立つ。


デル・トロは重度の薬物依存症で、
なんとか立ち直りたい気持ちはあるが、
中々上手くいかない日々。
そんなデル・トロに、ベリーは、
自宅の離れに部屋を提供するから、
お互いの為に、そこで暮らさないかと提案する。


デル・トロは薬物依存症の会に入り、
薬を打たない日を重ねてゆく。
しかし、子育てをめぐる些細な行き違いから、
ベリーは怒り、
デル・トロに「出ていってほしい」と告げる。


姿を消したデル・トロ。
彼が再びベリーと会った時は、
歩くのも困難なほど、薬物にハマってしまっていた。
ベリーとデル・トロに、立ち直れる日は来るのか・・・。





悪い映画ではないけれど、
ハル・ベリーの行動に、イマイチ解せない点が多い。


彼女は、離れで暮らし始めたベニチオ・デル・トロを、
ある夜、母屋の自室に招き入れ、
ベッドで抱きしめて、耳朶を触っていてほしいと言う。
そうしてもらえると、よく眠れるから、と。


うーん、それってありなのか?
子供もいる家の中で、
男を寝室に入れたりしたら、
どんな誤解を受けるか分からない。
それに、彼女には性的な目的は全く無いらしいが、
そんな事をさせられるデル・トロが、
平気でいられる保証はない。
そこでベリーが乱暴されたと騒ぎ立てたとしても、
彼女の方にもかなり非があると、見なされる気がする。


そして、2人の対立。
いや、対立というほどの事ではない。
デル・トロは、ベリーの6歳の息子に泳ぎを教えたり、
学校を無断で休んだ10歳の娘の居所を知っていて、
連れ戻しただけだ。


しかしベリーは、「子育てに口出ししないで」と怒り出す。
なんだか、怒りのポイントがよく分からない。
デル・トロは口出しなんて全くしていない。
普通に振る舞っているだけなのに。


しかも、ベリーの方から離れに引っ越してこいと提案しながら、
また出ていってくれとは、勝手すぎやしないか?


10歳の娘が、学校を無断欠席した理由というのが、
映画好きにはたまらない。
なんと彼女は、1年に一週間だけ開催される、
白黒映画が観たかったと言い、
映画館で発見されるのだよ。
分かるよ~、その気持ち。
ソフト化もされていない、どうしても観たかった映画が上映されたら、
呑気に学校なんか行ってられないよね!
私だって、時々会社を・・・
・・・って、そんな事、子供に教えちゃいけないか(笑)。
随分オマセな10歳だけれど。


それにしても、やっぱりデル・トロはいい!
ジャンキーから、刑事から、革命家から、狼男まで、
何でもこなせる演技の幅。
この映画でのデル・トロは、
ただの、どうしようもないジャンキーなのかと思ったら、
実は過去は敏腕弁護士だったという事が、途中で分かる。
突然、見る目が変わった、肩書に弱い私(笑)。


★★★☆☆

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