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「大菩薩峠」 [映画]

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〔1957年/日本〕


風光明媚な大菩薩峠を旅する、
祖父と孫娘。
美しい霊峰富士に感嘆の声をあげた2人は、
一休みしようと腰をおろすが、
孫娘が水を汲みに行っている間に、
祖父は理由もなく切り殺される。


犯人は机竜之介(片岡千恵蔵)。
彼の心は常に荒れ、
空しさに苛まれる心を、彼自身も持て余しているようだ。


家に帰ると、一人の女が彼を待ち受けていた。
字津木文之丞の妹・お浜と名乗る、その女は、
今度の奉納試合で、兄の対戦相手である竜之介に、
手加減をしてほしいと言う。


しかしお浜を、宇津木の妹でなく許婚だと見抜いた竜之介は、
水車小屋で彼女を手篭めにし、
それを知った宇津木の心は乱れ、
奉納試合で竜之介に負け、死亡してしまう。


お浜と一緒に江戸に出た竜之介だが、
そこに、お浜の夢描いた結婚生活はなく、
子供こそもうけたものの、
竜之介とは口争いの絶えない日々。


さらに竜之介を追って、
宇津木の弟・兵馬(中村錦之助)が江戸にやって来た。
竜之介・お浜・兵馬はこれからどうなるのか・・・。





先日観た、市川雷蔵版「大菩薩峠」。
今度は違うバージョンが観たいと思い、
片岡千恵蔵版の方を借りてみた。


しかし、市川の机竜之介を見慣れた目には、
片岡のルックスが、それほど虚無的に見えない(笑)。
痩身で、どこか病的な市川と違って、
恰幅のいい片岡は、とても元気そうだ(笑)。


竜之介に手篭めにされながらも
彼に惚れてしまい、
一緒に江戸まで行くお浜の気持ちも、
市川なら、なんとか理解できるものの、
片岡だと、なんだかおじさんに付いていく娘みたいな、
そんな印象(笑)。


と、ここまで書いて、
片岡と市川の映画公開時の年齢を調べてみたら、
片岡は54歳、
市川は29歳だった。
これでは、片岡がおじさんに見えるのも仕方あるまい(笑)。


ただ、若い頃の片岡の写真を見ると、
本当にいい男だね。
市川と同じくらいの時、
この映画を撮っていたら、印象も変わるだろうに。


あーあ、年齢とルックスの感想ばかりの私(笑)。
しかし、映画自体の作りは、こちらの方が丁寧な気がする。
物語は、市川版の1作目を通り越して、
2作目の途中まで進む。
竜之介が盲目になってしまう辺りまで。
2作目を楽しみにしていよう。


評価 ★★★☆☆

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