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「スコルピオンの恋まじない」 [映画]

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〔2001年/アメリカ〕


1940年。
保険会社で調査員をするウディ・アレンは、
勤続20年のベテラン社員。
彼は自分の仕事ぶりに自信を持っていたが、
数か月前に入社してきたリストラ担当重役ヘレン・ハントとソリが合わず、
犬猿の仲。
しかし、社長のダン・エイクロイドは彼女を気に入っているようだ。


ある日、仕事帰りに職場の仲間と行ったナイトクラブで、
マジシャンから催眠術ショーの舞台に上げられたアレンとハントは、
簡単に催眠術にかかり、一通りのパフォーマンスの後、
目覚める。


しかし、このマジシャンが悪党であった。
彼は催眠術を解いたと見せかけて、
その後は電話一本で、
彼が命令する全て事柄に従うように、
2人に仕掛けておいたのだ。


ある夜、マジシャンはアレンに、
「某富豪の家の宝石を盗め。盗んだ品は部屋に隠せ」と
命令する。
夢遊病者のようにフラフラと言いなりになってしまうアレン。


翌日、保険会社は大騒ぎ。
多額の保険金を掛けた宝石が盗まれたとあっては、
会社の損害も多大で、
アレンは早速調査に乗り出す。
自分がした事とはまるで記憶がないままに・・・。





ウディ・アレン監督・主演のコメディ。


アレンとヘレン・ハントの組み合わせは初めて見た気がするが、
そのギャップが可笑しくて。
なにせ、「ヘレン・ハントってこんなにガタイよかったっけ?」と
思うくらい、二人の体格に差がある。


それはハントが特別大きいわけでなく、
アレンが白人男性としては、とても小柄なのだと分かってはいても、
(ダン・エイクロイドと一緒にいる時の彼女は、大きくは感じない)
一回り体の大きいハントに、
あの口の達者なアレンが言い負かされる様子は、
観ているこちらまで圧迫感を感じてしまう(笑)。


でも、ウディ・アレンのいい所はそこなのね。
自分のコンプレックスを逆手にとって、
笑いに変えてしまう。
小柄な事も、髪が薄い事も、
彼にとっては全てが商売道具で、武器でもある。


アレンは、自分が宝石泥棒との自覚は全く無いままに、
ハントが犯人ではないかと思い込み、
彼女のマンションに忍び込む。
実はハントはエイクロイドの愛人で、
2人は連れ立って部屋に入ってきて、
痴話喧嘩が始まり、驚く。
しかも、エイクロイドが帰ったあと、
自殺しようとしたハントを止める為に飛び出してしまい、
またいつもの口争いが始まるという流れ(笑)。


しかし、催眠術って、
あそこまで人を意のままに操る事が出来るのであろうか。
「被術者の倫理感に反する事は、たとえ命令でも従わせる事は出来ない」と、
何かで読んだ気がするのだけれど。
もちろん、この映画はコメディだから、
そこまで考える必要はないけどね(笑)。


と、ここまで書いて、
最近の女性芸人さんのニュースを思い出した。
私は専門家ではないので、下手な事は言えないけれど、
催眠術より洗脳の方がずっと怖い気がする。
心が弱っている時、その隙間に何かが入り込んでしまう事が、
「自分には絶対に無い」って言い切れる人は少ないと思う。
なんとか解決すればいいのだけれど。


評価 ★★★☆☆

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