「バトル・ロワイアル」 [映画]
〔2000/日本〕
新世紀。
年に一度、全国の中学3年生の1クラスを選び、
互いに殺し合いをさせ、
最後に一人生き残った者を勝者とする、
新世紀教育改革法(BR法)が施行される。
藤原達也と彼のクラスメイトたちは、修学旅行の途中、
無人島に連れてゆかれ、
担任の北野武から、
今年は自分たちのクラスがBR法に選ばれた事を知らされる。
ルールは無し。
とにかく殺し合い、生き残る事。
武器の入ったリュックを渡されるが、
何が入っているかは時の運。
拳銃、機関銃、ボーガン、鎌、斧、毒薬、
中には、鍋の蓋、ハリセンなど、
全く役に立たない物に当たってしまう者もいる。
首には金属でできた首輪がはめられ、
何か機械がついており、
行動は逐一チェックされる。
死んだかどうかもそれで分かる。
生徒たちは大混乱となり、
島の各場所に散らばって、
ある者は殺し合い、
ある者は助け合い、
3日間の時を過ごす・・・。
公開された当時はかなり問題とされた映画だと記憶しているが、
観そびれたままになっていた。
別に道徳的な理由ではなく、
単純に観る機会を失しただけだが。
別にそれほど凄くはない。
極限状態に置かれた人間の行動を観察する映画は、
他にも沢山あるし、
ただ、中学生がそれをするというのが問題なのだろう。
分からなくもないけど、
これを観た中学生が、即座に真似をするとも思えない。
もしそんな奴がいたとしたら、
それは元々、そういう気質を持っていたのではないか。
それに、生徒たちは全員が殺し合うわけではない。
単独行動の者もいるけれど、
何人かでかたまって、
島を抜け出す道を模索する者もいる。
映画が始まってすぐの頃は、
いっそ、ルール説明会の場で殺された方がマシかもと思った。
クラスメイトを殺すのは絶対に嫌だし、
逆に、殺されるのは大変に辛そうだ。
なにせお互い中学生。
即死するほどの傷は与えてくれそうにもないし、
生殺しの状態で苦しむほど辛い事はないと思ったから。
しかし、生き残りを賭けて頑張る者たちを見て、
やっぱり諦めてはいけないと思ったよ。
生徒たちの面子が凄い。
藤原竜也、前田亜季、柴咲コウ、栗山千明、塚本高史、安藤政信、
そして、最近、社会的発言で話題になった二人、
山本太郎と高岡蒼佑も共演している。
なんだか豪華(笑)。
評価 ★★★☆☆
確か深作監督は、
「(R-15指定になったことに対して)子どもたちに観てもらいたいのに」
というようなことを言っていたように思うのですが、
この作品を観た後、子どもに見せてどうしたいんだろ・・としか思えませんでした。
でも、そうですね、諦めるなって言いたかったのかな。
人生の中で、世界中が敵、みたいに思えることがあっても、
必ず道はあるし、助け合える人だってきっといるから、絶対諦めるな、と。
・・・うーん、実際中学生がこの映画を観たら、
いかにあの首輪を取ろうかとか、できる限り逃げるけど、
どうしても、殺すか殺されるかの状況になってしまったら、
どうすればいいんだ!とか考えすぎて、夜中にただうなされてしまうんじゃ・・
なんて思うのは私だけ、でしょうか^^;
キャスト、とても豪華ですよね。
山本太郎が出てきたときに、「いくつまで中高生役をやるつもりなんだ(笑)」
と、つっこんでしまいましたが、
これからもなんとか映画に出続けてくれそうで良かったです。
けっこう好きな俳優なので。
by yonta* (2011-11-20 21:40)
yonta*さん
そうですか、深作監督はそんな事を。
うーん、私もそれには違和感を感じますね。
別に、観て「もらいたい」とは思いませんし、
逆に、観ちゃ「駄目だ」とも思いません。
各自の判断で好きにすればいい。
それに止めたって、観る子どもは観るでしょう。
隠れて煙草を吸うような感覚で(笑)。
やっぱり何かメッセージがあるんですかね。
私には娯楽物にしか見えなかったのですが(笑)。
「あきらめない」というのも、
私が感じただけで、
メッセージとして受け取ったわけではないんです。
yonta*さんが言われるように、
考え込んでしまう子もいるかもしれないし、
観た者全員が、メッセージを受け取れるわけじゃ
ないですし。
ごめんなさい、上手く書けなくて。
yonta*さんの仰りたい事、すごく分かります。
それに観られていた事が、
私にはとても嬉しくて。
本当、出演陣が豪華でした。
柴咲コウは、昔から綺麗ですね♪
私も山本さんにも高岡さんにも、
これからも頑張ってほしいです。
彼らの思想はともかく、
あんな風に自分の意見を言えるって事が、
とても大切だと思うから。
by 青山実花 (2011-11-21 16:48)
とても悶々としたコメントに「分かります」と言ってくださって、
うれしいです。ありがとうございます。
柴咲コウは、キレイな顔で、あの目力で、たしか刃物的な武器を持って
いたように思うのですが(うろ覚え)、鎌とか斧とか・・
なのでけっこう、こわかったです^^;
建前じゃなく、ほんとうに、思っていることをそのまま言える、
世の中になってほしですね。
by yonta* (2011-11-25 00:14)
yonta*さん
いえいえ、私の方がyonta*さんのコメントに
いつも助けられていて、感謝しています。
ありがとうございます。
>刃物的な武器を持っていたように思うのですが
そうなんです。
映画では拳銃で人を殺す事が多いので、
刃物を使われると、
本当に生生しくてリアルなんですよね。
ましてそれを柴咲コウがするものですから、
本気でドキドキしてしまいました(笑)。
by 青山実花 (2011-11-27 00:30)
豪華な役者ですよね。
藤原君の演技は、この時から、何ら変わっていませんが・・・。
安藤もキレ役が多いので、ある意味変わっていません。
by バラサ☆バラサ (2011-11-28 17:01)
バラサ☆バラサさん
本当に、スターへの登竜門みたいな
映画ですよね。
安藤政信は、この映画のキャラのまま、
先日の「スマグラー」に出ていた感じでした(笑)。
by 青山実花 (2011-11-30 16:42)