「盲獣VS一寸法師」 [映画]
〔2001年/日本〕
浅草レビューの売れっ子スター、水木蘭子(藤田むつみ)が、
何者かにさらわれ、行方不明になる。
彼女の最後の舞台を見た、三文小説化の小林紋三(リリー・フランキー)は、
その時、自分の隣にいた、
盲目の男を思い出していた。
小林はその後、
一寸法師と呼ばれる子どもほどの背丈の男が、
切り落とされた女の腕を運んでいるのを目撃し、
後をつけるが、見失う。
また、資産家令嬢が失踪するという事件が起こり、
小林と、彼の友人で探偵の明智小五郎は、
捜査に乗り出す。
彼らは二つの事件の関連を突き止めるが・・・。
映画は、ストーリーが面白ければ、
映像は問わない事が多い私だが、
それにしてもこれは酷いな(笑)。
ものすごく安っぽい作り。
2時間ドラマや映画サークルの学生でも、
もう少しマシなものを作りそうだ。
ワイドショーの再現ドラマみたい(笑)。
比べてはいけないけれど、
増村保造監督の「盲獣」は傑作だったよ。
これから観られる方は、
間違ってレンタルしてはいけないね(笑)。
これって、
民主党議員、田中美絵子氏のヌードシーンがある事で、
話題になった作品なのね。
レンタルしてから気が付いて、
その場面を注意して観てみたけれど、
ほんの数秒でどうって事もなかった。
江戸川乱歩の小説の中でも、グロさ上位に入ると思われる「盲獣」。
もしこれから読まれる方がいらしたら、
「鎌倉ハム大安売り」という章が入っている本と、
入っていない本があるのでお気を付けてください。
その章のあまりのグロさに、
なんと、乱歩本人が吐き気を覚えて削除したといういわく付きの内容です。
何を読んでも平気という方は、
両方を読み比べるのも一興かと思います。
(私はそうしました(笑))
ちなみに、この映画には、
その部分の描写がありました。
作りはチャチでしたが、やっぱり気持ち悪かったです。
お食事しながらは観ない方がいいかも(笑)。
評価 ★★☆☆☆
石井輝男先生の遺作となりますが、前作の「地獄」前々作の「ねじ式」も、バジェット極小の超安普請映画でした。「地獄」の鬼なんて「なまはげ」レベル。
そういう先生の作品が好きですが、本作は観ていません。(ポスターはカッコいいですね。)
先生の作品では、「直撃地獄拳 大逆転」が最高傑作です。
それと「盲獣」ならぬ「陰獣」ですが、この加藤泰監督作あおい輝彦主演の映画は、かなり不出来だと思います。
by バラサ☆バラサ (2011-11-02 15:40)
バラサ☆バラサさん
「安普請映画」という言葉に反応して、
笑ってしまいました。
言い得て妙ですね。
ネットの評価を見ると、
「ねじ式」「地獄」は、この映画に比べたら、
ずっとマシなようです。
物凄くお暇な時にでも、ご覧になって下さいね。
私も「なまはげ」、観てみたいです(笑)。
「直撃地獄拳 大逆転」も探してみます。
あおい輝彦の「陰獣」は私もイマイチでした。
もっさりしたあおい輝彦が探偵には見えなくて(笑)。
by 青山実花 (2011-11-02 23:22)
その日の財布の具合でホームムービーだったり映画だったり…リリー・フランキーがそこそこ使えてて、ラストに唐突な友情出演…と、記憶しています。何目当てか劇場は若い女性で一杯でしたが。
by inuneko (2011-11-03 01:10)
inunekoさん
劇場でご覧になったのですか!
観に来ていた女性たちは、
何が観たかったのでしょう、
エロなのか、グロなのか(笑)。
そのどちらも、私も嫌いじゃないですが(笑)。
by 青山実花 (2011-11-04 10:16)