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「ゴーストライター」 [映画]

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〔2011年/フランス・ドイツ・イギリス〕


元英国首相、ピアース・ブロスナンの自伝出版にあたり、
ゴーストライターとして採用されたユアン・マクレガーは、
現在ブロスナンが滞在する、
アメリカ東海岸の小さな島に渡る。


実はブロスナンの自伝は、
前任者によって、ほぼ下書きができていたが、
前任者は、島に渡るカーフェリーから、
海へ飛び込み自殺を遂げたのだ。


マクレガーが島に渡った早々、
ブロスナンに大きなスキャンダルが持ち上がる。
それは、イスラム系テロリストへの、
過激な拷問をブロスナンが指示したというもので、
彼が激しく糾弾されるのは必至。


また、マクレガーが前任者の荷物を整理していた所、
クローゼットの引き出しの裏に貼り付けられた
封筒を見つける。
数枚の写真とコピーされた記事から、
今まで聞かされていたブロスナンの過去に、
矛盾点を発見。


そこに書かれていた内容を元に、
独自で調査を開始するマクレガー。
ブロスナンに隠された秘密とは・・・。





雇われたゴーストライターの目を通して描かれた、
元英国首相の過去の秘密。


ゴーストライターというと聞こえは悪いが、
多忙な政治家が、分厚い自伝を、
自分で書けるわけはなく、
その存在は必要であり、
率直で文章力のあるマクレガーが採用されたのも、
当然であると言える。


登場人物が重要なのはもちろんであるが、
この映画のもう一つの見所は、
ユアン・マクレガーが連れてこられた島と海であろう。
ここがアメリカか、と思うばかりの、
荒涼としたその島は、
始終、重苦しい雲が垂れ込め、
ジメジメと小雨が降り、
スッキリ晴れた日がない。


前任者が自殺したという海は常に荒れ、
海岸線も重苦しい雰囲気だ。
これを舞台に、
何か事件が起こらない方が不思議だ。


英国首相というには、
どこか軽く、ハンサムだけが売り物だという役が、
ピアース・ブロスナンにピッタリだ。
世間から、「演技派」と揶揄されている彼は、
大学時代、演劇部だった事を自伝に書くなと、
マクレガーに命令する。
そこかよって(笑)。


初対面の政治家の過去に巻き込まれてゆく
ユアン・マクレガーも好演。
彼は今年で40歳だが、
いつまでも小僧な感じが抜けないね(笑)。
いや、そこがいいんだけどね。


ラストのラストに分かる、
意外な真実。
そして衝撃のオチ。
最後まで楽しめる。


評価 ★★★★☆

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コメント 2

yonta*

観たいなあと思っていたのですが、やはりおもしろそうですね。
割と最近観たユアン・マクレガーの作品、コメディが続いたので、
(フィリップ、きみを愛してる!とか、ヤギとか)
そろそろ、こういう役も・・という気持ちもあります(笑)。
by yonta* (2011-09-18 09:14) 

青山実花

yonta*さん

ユアン・マクレガー、いいですね♪
彼って結構、色々な役が出来る人だと思うのですが、
この映画のようなミステリーっぽい作品も
上手いですね。

「フィリップ、きみを愛してる!」は未見ですが、
面白そう。
今度観てみます!
by 青山実花 (2011-09-21 12:59) 

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