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「眠狂四郎 無頼控 魔性の肌」 [映画]

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〔1967年/日本〕


眠狂四郎(市川雷蔵)は、
朝比奈修理亮(金子信雄)より、
ポルトガルから天草四郎に贈られた、
聖母マリアの黄金像を京都に運んでほしいと頼まれる。
望みのものを褒美につかわすという朝比奈に、
朝比奈の娘、ちさ(鰐淵晴子)の貞操を所望する狂四郎。
了承する朝比奈。


そのマリア像は、
島原の乱の残党で、現在はカルト集団に成り下がった、
「黒指党(くろゆびとう」に狙われているという事だった。
「黒指党」の教祖、三枝右近(成田三樹夫)は、
30人の信者を従える、カリスマ的存在だ。


京都への向かった狂四郎。
マリア像は、男装したちさが持ち、
2人は互いに知らぬ者同士のフリをしながら、
狂四郎が護衛するという仕掛けだ。


途中、何度も三枝に狙われる狂四郎。
果たして、マリア像は無事、京都に運べるのか・・・。





シリーズ9作目。


これは面白かった。
江戸から京都までの、狂四郎のロードムービーといった風情で、
実に様々な事件が起こる。


混浴の誘われたら毒風呂だったとか、
自分を買ってくれという未亡人が、黒指党だったとか、
以前から狂四郎と出来上がってた女まで実は黒指党だったとか、
実に都合のいい(?)展開。
女を賭けた、イカサマ賭博の場面まである。
女がらみなのは相変わらずだけど、
でもそれが、なんだか今までになく可笑しい。


それから、敵の罠で、
無数の青竹が坂から転げ落ちてくる場面で、
狂四郎が取った、かっちょいいアクション。
もちろん吹き替えだろうけど、
今までにない動きに見惚れてしまったよ。


ラスト、ちさの出生の秘密までが明かされる。
それが、冒頭、意味がよく分からなかったシーンにつながって、
「ああ、そういう事か」と納得できる作り。
スッキリする。


そもそも「黒指党」というのが、
片方の小指に、黒いマニキュア塗っただけの集団で(笑)。
(いや、マニキュアかどうかは分からんが、そうとしか見えない)
その指を隠す為に、包帯巻いてる奴が出てきて、
すぐに、「お前は黒指党だな」と狂四郎に見抜かれてんの。
最初から塗らなきゃいいのに(笑)。


BGMがまた可笑しい。
西部劇みたいなのだよ。
過去8作は、こんな音楽かからなかったよねぇ(笑)。


評価 ★★★★☆

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