「ゴールデンスランバー」 [映画]
〔2010年/日本〕
堺雅人は、仙台在住。
運送会社でドライバーをする30歳の青年。
ある日、彼は大学時代の友人、吉岡秀隆と久し振りに再会するが、
吉岡の様子がおかしい。
吉岡は、路地に止めた車の中で、
「お前はオズワルドにされる。とにかく逃げろ」と言う。
意味が分からない堺。
同じ時間、すぐそばの大通りでは、
初めての仙台出身の首相が、
凱旋パレードの真っ最中だった。
が、首相は何者かに狙われ、爆死。
堺は吉岡に促されるままに車を降りるが、
その直後、吉岡を乗せた車が、爆発炎上。
近づく警官を振り切って、なんとか逃げた堺だが、
首相殺しの犯人に仕立てられてしまう。
また、首相を暗殺された日本は大騒ぎとなり、
容疑者の堺の写真やビデオが、
連日、テレビで放送される。
そんな中、堺は逃げ切れるのか。
なぜ彼は、首相暗殺の犯人にされたのか・・・。
本来なら緊迫した内容なのだろうが、
登場人物たち全員が、
どこかほんわかとした雰囲気なので、
なんとかなるんじゃないか、と思ってしまう。
一番は、もちろん主人公の堺雅人。
彼って面白いね。
半笑いというか、泣き笑いというか、
笑ってんだか困ってんだか分からないその表情が、
どんな映画でも、いい意味で空気を緩くしてしまう。
彼は一度、極悪人を演じてみたらどうだろう。
連続殺人犯とか。
(私が知らないだけで、演じた事があるのかもしれないけれど)
そんな彼を助けてくれるのが、
堺の元恋人の竹内結子や大学の後輩の劇団ひとり。
そして、知り合ったばかりの柄本明。
堺は二年前に、
強盗に襲われた人気アイドル、貫地谷しほりを助け、
テレビ出演した事があり、
全くの無名人ではないのだ。
彼が犯人に選ばれたのも、
その辺から来ているようなのだが。
貫地谷の話題になると、
堺の友人たちは必ず、
「彼女と関係したのか?(劇中はもっと露骨な言葉だが)」と
聞いてくるのが可笑しい。
なぜに、人の興味の着地点はそこ?
って、私も人の事言えないけど(笑)。
そんな貫地谷も、ラストにいい働きをしてくれる。
原作は伊坂幸太郎の同名小説。
本作もつまらなくはなかったけど、
同じ伊坂幸太郎なら、
「フィッシュストーリー」の方が断然好き。
評価 ★★★☆☆
堺雅人は「クヒオ大佐」でも、「南極料理人」でもなんだか気の毒に
みえてしまいました。
青山さんのおっしゃる、あの笑顔のせいですよね(笑)。
この作品はDVD発売の時に、テレビで放送されていた、
見どころダイジェストのようなものを見てしまい、観た気になって、
結局未見のままなのですが・・・
彼の演じた役は、大河ドラマ「新選組!」の山南さんが好きでした。
by yonta* (2011-08-18 00:34)
yonta*さん
確かに!
「南極料理人」はユルかったですよね~。
「クヒオ大佐」は、実在のクヒオと似ても似つかない堺雅人に、
違和感がありました。
もっと不細工で、図々しく見えないと、クヒオじゃない!
>彼の演じた役は、大河ドラマ「新選組!」の山南さんが好きでした。
私はドラマ部門にとても疎いので、
教えていただけると、とても嬉しいです。
彼は結構大河ドラマに出ているんですね。
「篤姫」でもハマり役だったと、噂で聞きました。
舞台でもあのまんまなんでしょうかね?(笑)。
by 青山実花 (2011-08-18 11:53)
私は「アヒルと鴨のコインロッカー」が大学入学当時の雰囲気をよく表していて
一番好きです。瑛太が役にピッタリでした。
伊坂幸太郎の文章は独特のリズムを持っているので調べてみたら、やはり
しばらくプログラムを書く仕事をしていたんですね。
何となく納得しました。
by k_iga (2011-08-19 06:19)
k_igaさん
「アヒルと鴨」、いいですね!
濱田岳が大学に馴染んでゆく様子にホッとしたし、
瑛太の圧倒的な孤独感が心に染み入りました。
伊坂幸太郎さんはSEだったのですね。
東野圭吾さんもそうですが、理系で文章も書けるって、
凄い事です。
by 青山実花 (2011-08-19 13:19)
監督の次作は濱田岳くん主演だとか。満を持して感満々。楽しみですね〜!
by inuneko (2011-08-20 05:34)
inunekoさん
情報ありがとうございます!
知らなかったので、とても嬉しいです。
伊坂幸太郎原作×中村義洋監督×濱田岳主演
なんですね!
やっぱり先に原作を読んでおいた方がいいのでしょうか。
by 青山実花 (2011-08-20 21:55)