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「妻二人」 [映画]

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〔1967年/日本〕 


岡田茉莉子と高橋幸治は、
「生涯一度の恋」と言える恋愛をしていたが、
小説家志望の高橋は、自分の才能の無さに気付き、
献身的に尽くしてくれた岡田を捨て、
大きな出版社の社長令嬢、若尾文子と結婚する。


若尾は、父親の会社が出版する婦人雑誌の編集を手掛け、
日頃から、「清く正しく美しく」をモットーに、
自分にも他人にも厳しい、堅物で面白味の無い女だった。


そんなある日、高橋は、偶然に岡田に再会する。
岡田は、またしても売れない小説家、伊藤孝雄に尽くし、
伊藤から暴力を振るわれる毎日で、
そんな彼女に同情した高橋は、
岡田を抱きしめてしまう。


伊藤は、若尾の妹で自由奔放な江波杏子と知り合い、
岡田を捨て、江波と結婚しようと画策する。


伊藤の胡散臭さに気付いた若尾は、
結婚を激しく反対するが、
逆に伊藤は、岡田と高橋が懇意にしている事、
さらに若尾の父親には愛人がいる事などを若尾に告げ、
彼女を強請りにかかるのだった。


若尾は伊藤に100万円の小切手を渡すが、
金を受け取った伊藤は、若尾を手籠めにしようと襲いかかった。
その時、若尾の取った行動は・・・。





本妻、若尾文子と、愛人、岡田茉利子。
なんだか逆の方がイメージに合うようなキャスティングである。
ムチムチとした若尾さんは、
絶対、愛人のイメージだと思うのだが。


ストーリーは、2時間ドラマのようであるが、
若尾さんと岡田さんが、初めて会う場面が実に良い。
若尾さんは、岡田さんに対して、
自分の愛する夫の元恋人という理由で、
(他にも理由はあるのだが)
どこか引け目を感じ、一歩引いているし、
岡田さんは岡田さんで、自分の人生を諦めてしまっているような所があり、
金持ちで育ちのいい若尾さんに気後れしているように見て取れる。
二人は罵り合うような事はなく、
とても穏やかに会話する。


私は以前、「若尾文子の映画に外れ無し」と書いたが、
二人が並んでみると、
単純に美しさだけなら、岡田さんの方が勝っているように感じられた。
まさしく、女優対決。


タイトルの「妻二人」はちょっと大げさ。
岡田茉莉子と高橋幸治は、
まだ深い関係にまでは至っていない。
「妻と、愛人未満」といった感じ(笑)。


評価 ★★★☆☆

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