「コント55号とミーコの絶対絶命」 [映画]
〔1971年/日本〕
坂上二郎と萩本欽一は、
市役所の“なんでもやる課”に勤務する兄弟。
坂上は真面目で吝嗇、
萩本はお調子者で、
坂上の努力により、萩本は大学まで出させてもらったおかげで、
頭が上がらない。
ある日萩本は、新宿のゴーゴーバーで、
県会議員の妾腹の娘、太地喜和子と知り合い、
彼女に猛烈に惚れられてしまい、婚約させられる。
しかし、ワガママな太地に、
萩本は今一つ、気が乗らない。
市役所の上司は大喜びで、
萩本に係長の椅子を与え、
萩本は、坂上の上司という事になってしまう。
坂上は、少し前から胃痛に悩んでおり、
病院で診察を受けたが、
勘違いから、末期癌だと思い込む。
さらに二人は、病気の母親を助けながら賢明に働く、
由美かおるに惚れてしまい、
彼女を奪い合う事になる・・・。
今なら、2時間ドラマでもやらないような内容であるが、
きっと、コント55号の人気は凄かったのだろう。
何しろ、監督は野村芳太郎。
野村さんの監督人生の中で、
特に初期の作品という感じでもなくて、
それだけでも、55号の当時の人気が偲ばれる。
俳優陣も、主だった役以外に、
財津一夫、なかにし礼、田中邦衛、和田アキ子、倍賞美津子などが、
ほんのチョイ役で出てくる。
特に倍賞美津子の美しさには驚いた。
田舎から出てきたホステスという役だったが、
見入ってしまうくらい綺麗。
その頃から大女優の片鱗があったのね。
今年3月に亡くなった坂上二郎さん。
だからといって、この映画を選んだというわけではなく、
以前から、DVD化されたコント55号の映画を
何本か観ているのだが、
内容より、当時の日本人の生き方や、
東京の風景が見られて楽しい。
大島渚監督の、「御法度」を観た時、
坂上さんを、上手い俳優さんだなぁと思ったものだ。
惜しい方がまた一人亡くなった。
ところで、タイトルの「ミーコ」とは、
由美かおるを指すのであろうか。
評価 ★★★☆☆
2011-07-27 12:00
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コメント(2)
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いやー!当時は勢いと人気が半端なくスゴクて、一時期同時刻帯のテレビ番組全てにコント55号の顔が有りましたよ。
台本ほぼ無しでアドリブの連続、舞台を縦横に行きかい汗だくでのコントはもはや芸術じゃあないでしょうか。僕はリアルタイムで(10才~)見られた事をラッキーだと思っています。
「裏番組をぶっとばせ」の野球拳で女優さんが服を脱いでいく場面は
ウブな少年に衝撃?でした。コウフン”したっけなぁ~~。
結局、そんなで低俗、教育上悪、と叩かれ一年で終わりました。
なんでそーなるの! 飛びます飛びます!・・・・でした。 <(_ _)>
by 坊や (2011-07-28 10:06)
坊やさん
やはりそうなんですね!
坊やさんのコメントからも、
55号の人気が窺い知れます。
>結局、そんなで低俗、教育上悪、と叩かれ一年で終わりました。
勿体無いですね。
私は、
「その後、萩本さんはピンで一世を風靡したけれど、
極端に性の匂いを排除した為、飽きられた」と聞きました。
(何しろ、家でも家政婦さんと二人きりだったと言われる事さえ
嫌がって、常時、二人雇っていたとか)。
これは私の持論ですが、
芸人さんでもアイドルでも、ある程度、
色気や、異性との噂や、スキャンダルや、毒が有った方が、
大物になれる気がするのですが。
また野球拳でもすればいいのに(笑)。
by 青山実花 (2011-07-29 13:22)