「ふしだらな女」 [映画]
〔1926年/イギリス〕
若く美しい人妻、ラリータは、
ある画家の絵のモデルをした事から、
画家との関係を疑わる。
夫と画家は刃傷沙汰となり、
ラリータは夫から、離婚訴訟裁判を起こされ、
離婚が確定。
また、この事が新聞ネタとして、
大きく記事になり、
彼女は世間の人々から好奇の目に晒される。
逃げるように、南仏へ旅に出たラリータは、
旅先のホテルで、富豪の息子、ジョンと知り合う。
ジョンはラリータの記事を読んでいないらしく、
彼女を色眼鏡で見る事はなかった。
ほどなくして、二人は深く愛し合い、結婚する。
ジョンは実家にラリータを連れてゆくが、
ジョンの母親は、ラリータを気に入らず、
彼女に冷たく当たり、
さらに、彼女を「どこかで見た顔だ」と言い出し、
ついに、彼女の裁判の載った新聞を探し出す。
母親は、新聞をジョンに見せ、
ジョンもショックな様子。
ラリータとジョンはどうなるのか・・・。
ヒッチコックの初期のサイレント映画。
60分の短い作品で、
今見ると、なんという事はないストーリーだが、
85年も前には、これでも十分受けたのであろう。
一人の女が離婚するだけで、
新聞記事になるというのだから、
当時の倫理観が偲ばれる。
刃傷沙汰のせいかもしれぬが、
それだけの事で、
世間に顔が知られ渡るとは、
女にとって窮屈な時代だったのであろうし、
今のようには犯罪自体が多くなかったのかもしれない。
題名から、どんな凄い女が主人公なのかと思っていたが、
今の時代に見ると、かわいそうになってしまう。
「ふしだらな女」というより、
「ふしだらな女と呼ばれて」とでもいった方がいい気がするよ。
評価 ★★★☆☆
基本は男女のもつれ話から時代による、男尊女卑、絶対貞淑でしょうか。
それにしても、ストレートな題名ですねー。
「ふしだらな女と呼ばれて」 これですとナンカ・・・演歌かVシネマ
みたい(失礼)^^;
by 坊や (2011-06-21 10:33)
坊やさん
本当に、現代なら、
殆どの女が「ふしだら」という事になってしまいますね(笑)。
>演歌かVシネマ
あはは~。
「不良少女と呼ばれて」とか、
「母のない子と呼ばれて」とか、
そんな雰囲気を出してみました(笑)。
今ならたぶん、
普通の映画の題名に、
「ふしだら」とは使わないでしょうね(笑)。
by 青山実花 (2011-06-22 06:44)