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「メリンダとメリンダ」 [映画]

melindatomelinda.JPG
〔2004年/アメリカ〕


ニューヨークのレストランで、食事をする4人の劇作家。
うち2人が、
「人生は喜劇か、悲劇か」で議論し始める。
「それは不毛な言い争い」と他の2人がたしなめるが、
議論は止まらず、
メリンダという架空の主人公を、同じシチュエーションで登場させて、
その後、どうストーリーを展開させるかという、
競争(?)に発展してゆく。


「人生は悲劇」と主張する作家の物語 ↓


売れない俳優リー(ジョニー・リー・ミラー)と、
音楽教師のローレル(クロエ・セヴィニー)夫婦が、
自宅に友人たちを招いて、食事会をしていた所、
ローレルの古い友人メリンダ(ラダ・ミッチェル)が突然訪ねてくる。


メリンダは、医者と結婚し、子供にも恵まれたが、
浮気した為、夫に離婚され、親権も失ったのだ。
少しの間、泊めてほしいというメリンダの願いに、
リーはハッキリと迷惑そうな顔をしたが、
ローレルは、彼女を放ってはおけなかった。


不安定だったメリンダだが、次第に元気を取り戻し、
ピアニストのエリス(キウェテル・イジョフォー)と、
恋に落ちるまでになる。


しかし、エリスはローレルに惹かれはじめ、
それを知ったメリンダは、また精神的に追い詰められてゆく。


「人生は喜劇」と主張する作家の物語 ↓


売れない俳優ホビー(ウィル・フェレル)と、
映画監督の妻スーザン(アマンダ・ピート)夫婦が、
やはり自宅で友人たちと食事会をしていると、
そこへ、隣に住むメリンダ(ラダ・ミッチェル二役)という女が
睡眠薬を飲み過ぎたと、飛び込んでくる。


なんとか落ち着いたメリンダは、
医者と離婚し、ニューヨークへやって来た事をホビーたちに話し、
その場を湧かせる。


スーザンの友人は、メリンダに歯科医を紹介すると言い、
デートのセッティングをするスーザン。
しかし、ホビーはメリンダに恋してしまい、
ちょうどスーザンの浮気の現場を見てしまった事で、
ここぞとばかりに離婚。
しかしメリンダは、街で偶然知り合ったピアニストと恋に落ちてしまい・・・。





ウディ・アレンの、一本で二つの話が楽しめるコメディ。
「悲劇のメリンダ」と「喜劇のメリンダ」の物語が、
交互に出てくる。


同じメリンダの物語とは言うが、
メリンダの登場の仕方からして似ていないので、
(似ているのは、食事会の最中、メリンダがやって来るというだけ)
同じ人物の話とは思えず、
全く別人の話を平行して見せられているように、
私には感じられた。


映画の製作でも目指しているなら、
とても参考になりそうな気もするが、
ストーリー重視の私には今一つ入り込めない。
ストーリーより、技巧で見せる映画。


登場人物の誰かを、
いつものように、アレン自身が演じたら、
どうだったんだろう。
もう少しコミカルになった気もするけど。


もしくは、
「悲劇」と「喜劇」の主人公夫婦を、
同じ俳優さんが演じるとか。
いや、そうするとかえって観ている方が混乱するかな。


評価 ★★★☆☆

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コメント 2

坊や

悲劇と喜劇は紙一重。悲しみも度を越した時点で、笑いに結びついたり、
幸福も超越すると、虚無感や、怖さを感じる・・ そんなところでしょうか。
主人公夫婦を同じ俳優で見せた方が面白いでしょうね。たぶん・・

ウディ・アレンは実に多才奇天烈なお方ですね。^^;
jazzクラリネットもイイ味出すんですよー♪
by 坊や (2011-06-01 11:25) 

青山実花

坊やさん

仰りたい事、よく分かります。
自分に起こった全ての出来事は、
喜劇でもあり、悲劇でもあるという事ですよね。

ウディ・アレンは、
数多いる映画監督の中でも、
何というか、「別枠」という感じがします。
彼の映画を完全に理解するのは、
私には難しいのかもしれませんが。

>jazzクラリネットもイイ味出すんですよー♪

そうなのですか。
本当に多彩ですね♪
映画の方も、全く力が衰えていないところが
凄いと思います。
by 青山実花 (2011-06-02 15:07) 

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