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「濡れた二人」 [映画]

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〔1968年/日本〕


32歳の女性編集者、若尾文子。
彼女は結婚して6年。
夫の高橋悦史は、テレビ局員で超多忙。
二人は毎年休暇を合わせ、旅行の計画を立てるが、
高橋の仕事のせいで、一度も実行された事がなかった。


今日からの旅行も、準備が整い、
あとは出掛けるだけになっていたが、
高橋はどうしても仕事があると言う。
怒った若尾は、今年は一人で行くと宣言。
西伊豆に向かい、
以前、実家で女中をしていたカツエの家に逗留する。


西伊豆の海辺で、若尾は漁師、北大路欣也と出会う。
北大路は、網元の息子で25歳、
粗野で荒々しく、野生的で、
若尾はそんな彼に惹かれ、
また北大路も、東京から来た美しい人妻、若尾に惹かれるのであった。


高橋から、西伊豆に向かうと連絡を受けた若尾は喜ぶが、
結局、彼はやって来ず、
その苛立ちから、
彼女は北大路の船に乗り、
船の中で結ばれる。


ところが、夜、カツエの家に戻ると、
高橋が来ていて、驚く若尾。
若尾は高橋に北大路との出来事を伝えるが、
高橋は、一時の気の迷いと彼女を許し、
翌日、朝一番で二人で東京に帰る事を決める。


しかし、朝、バスを待つ二人の所に北大路がやって来る。
若尾はバスに乗るのをやめ、
高橋一人を東京に帰す。


若尾と北大路は将来の約束をするが、
北大路には、親が決めた許婚、渚まゆみがおり、
また、7歳も年上の人妻と一緒になる事など、
親が許すはずもなく、二人は苦悩する。


また、カツエは、
自分の家の客にそのような不始末をされたのでは、
この村にいられなくなると、若尾をなじる。
二人の運命はどうなるのか・・・。




これは一人で観るには勿体無いような作りである。
いや、ストーリーはどうでもいい。
東京で働くオシャレな人妻が、
荒くれ男に惹かれるなんて、よくある話だ。


凄いのは、出演者たちの大仰な演技。
特に、北大路欣也。
アンタ何もそこまで・・・と言いたくなるような、
凄いセリフ回しに、大げさな動き。
瞳の力の入りようもハンパじゃない。


バスを待つ若尾たちの前に現れた北大路は、
バイクで彼女の周りを、
グルグルグルグル、百周くらい回る。
こんな分かりやすい嫌がらせって、見た事ない(笑)。


渚まゆみを、ちょっと押しのけるだけの、どうでもいい場面でも、
思い切り渚を突き飛ばし、
下着が見えるくらい、地面に転がる渚。
コントのようだ。


その渚も、
若尾に敵対心丸出しの、その様子が、
戦隊物の女ボスのようだったよ。
「私はこの女が憎いです」という感情を、
そこまで露にする女って(笑)。


若尾文子様のも負けてはいない。
突然、海に飛び込んだり、
服を脱いだりして、北大路を誘う。
どんなプレイだよ(笑)。


上手く説明できないのがもどかしい。
とにかくこれは、誰かと一緒に、
突っ込み入れながら観た方が、絶対に楽しい。
(でも、ものすごーく親しい人限定(笑))


評価 ★★★☆☆

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