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「クレージー黄金作戦」 [映画]

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〔1967年/日本〕  


数年前、ひどく心が沈んで、
自分で自分を持て余していた時期があった。


何をしても、テンションが上がらず、
何もしていないのに、涙が出た。
映画館の暗闇が怖くなって、
「あんなに好きだった映画も観られなくなったら、
 この先自分はどうすればいいんだろう」と、
途方に暮れた。


そんな時、友人がクレージーキャッツのDVDを数本貸してくれたんだ。
友人はクレージーキャッツのDVDのコレクターで、
そんな私を見兼ねて薦めてくれたのだと思う。


私も、映画から遠ざかるよりも、
何でもいいから内容の明るい物を観て
元気を取り戻す方がいいと判断し、
借りた物を観た。


すると、観終わった後、
本当に、心がスーッと軽くなったんだ。
クレージーキャッツの面々(特に植木等)の、
何も考えてないような、脳天気な様子が可笑しくて、
くよくよ悩む事が馬鹿馬鹿しく思えてくる、そんな内容の作品ばかり。


一つハマったものだから、
それ以降、集中してクレージーのDVDを観た。
レンタルできる範囲の作品は、
ほぼ観尽してしまったと言ってもいいくらい。
そして、DVDを観てゆくうちに、
薄皮をはがすように、私も元気を取り戻していった。


作られた映画の本数からして、
当時の彼らの人気がいかに凄かったかが偲ばれるし、
そして、高度成長期の東京の街並みや風俗が見られるなど、
そういう意味で、映像としてもとても貴重な物だと思う。





そして昨日、未見だった彼らの作品を、
久し振りに観た。


本作は東宝創立35周年記念映画だそうで、
ストーリーはともかく、
作りが物凄く豪華な上に、150分以上のとても長い内容だ。
(その長さゆえ、中々手が出なかったという事もあるが)


なにせ、日本映画初のアメリカロケが行われた映画だそうで、
ハワイ、ロサンゼルス、ラスベガスと、
場所が移動する。
ロスの場面は、まるでこちらまで旅をしている気分が味わえるような
作りになっているし、
ラスベガスでは、大通りでクレージーのメンバーがダンスを踊り、
それを一般客が見ているといった場面さえある。


加山雄三や藤田まことやザ・ピーナッツが、
チョイ役で登場したり、
クレージーの後輩のドリフターズが全員で出てきて、
一人一つずつセリフがあり、
これから彼らを売り出そうとしているのが分かる。


クレージーの映画を観てゆくうちにファンになってしまった
石橋エータローの活躍が少なかったのが
わたし的にちょっと淋しかったけれど、
ゴージャスな気分になれるには間違いない一本。


評価 ★★★☆☆

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月夜のうずのしゅげ

懐かしいです!!!
by 月夜のうずのしゅげ (2011-04-24 00:59) 

青山実花

月夜のうずのしゅげさん

本当にクレージーシリーズはいいですよね。
心が明るくなれます。

by 青山実花 (2011-04-27 14:40) 

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