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「砂の上の植物群」 [映画]

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〔1964年/日本〕

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この作品も、昨日書いた、神保町シアターで観た。
吉行淳之介の小説の映画化。
現在、まだソフト化されていないようで、
適当な写真がなかった。


化粧品のサラリーマン、仲谷昇は、
横浜マリンタワーのエレベーターの中で知り合った女子高生、
西尾三枝子と関係を持つ。


ところが西尾は奇妙な事を言い出す。
「私の姉を誘惑して、酷い目に遭わせてほしい」と。
「私にばかり純潔を強要して、自分は好き放題している姉が許せない」と。


仲谷は西尾の願い通り、
彼女の姉、稲野和子がママをするバーに行き、
稲野と関係する事に成功する。
その後も、仲谷と稲野の仲は続いてゆくが・・・。





ちょっと変わった映画。
仲谷は亡くなった自分の父親の幻影から抜け出せずにおり、
父親と自分の妻が男女の関係にあったのではないかと、
常に疑っている。


さらには、仲谷の親友が強姦未遂で逮捕されたり、
近所に住む兄妹の近親相姦の噂を聞かされたり、
覗き部屋に行ったり、
直接的に、また間接的に、様々な性の形を体験するのである。
当時としては、映像もスタイリッシュであったと思われる。


吉行淳之介の小説は、
「夕暮れまで」しか読んだ事がないのでよく分からないが、
あの小説も、この映画も、
女の処女性に物凄く拘っていると感じられた。
私がたまたま、そういう二作にあたっただけなのか、
著者がそれに拘る人間なのかは分からぬが。


評価 ★★★☆☆

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