「マンクスマン」 [映画]
〔1929年/イギリス〕
弁護士のフィリップと漁師のピートは幼馴染で親友同士。
ピートは恋人のケイトとの結婚を許してもらうべく、
彼女の父親に会うが、
「お前のような文無し男に娘はやれん!」と追い返されてしまう。
一念発起したピートは、
「外国で金を稼いでくる。その間、ケイトを宜しく頼む」と
フィリップに言い残して、出稼ぎに行ってしまう。
残されたフィリップとケイトは、
幾度となく逢瀬を重ねるが、
そのうち、互いに抑えきれないような感情が芽生えてしまう。
そして、ある日、ピートが出稼ぎ先で死んだとの電報を受け取った事がきっかけで、
二人の関係は決定的なものになる。
しかしその電報は間違いで、ピートは帰ってくるんだな。
ケイトとの再会に、はしゃぐピート。
ケイトはフィリップとの関係を話せないまま、
苦悩のうちにピートと結婚してしまう・・・。
つまり、この映画の教訓は、
どんな親友でも、
恋人を託すのは過ちの元って事ですな。
男女の感情は、一度火が付くと押さえがきかないし。
ヒッチコックの初期のサイレント映画で、
サスペンスではないが、
男女の三角関係の機微が楽しめる。
親友と恋人があれほど懊悩しているのに、
全く気付かないピートという男が、
哀れなような、滑稽なような。
バックにかかるクラシック音楽が心地よく、
流れるままに観てしまう。
評価 ★★★☆☆
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