SSブログ

「噂の女」 [映画]

uwasanoonna.jpg
〔1954年/日本〕


京都で遊郭を経営する田中絹代は、
東京まで迎えに行った娘、久我美子を伴って、
帰ってくる。


久我は音大でピアノを習っていたが
母親の商売が原因で恋人に振られ、
自殺未遂したのだ。


田中には、息子のような年齢の医師の恋人、大谷友右衛門がおり、
彼が久我を診察するが、
久我は家業を嘆くばかり。


田中は大谷を開業させる為、
不動産の下見に行ったり、
金の工面をしたりと、彼への入れ込みは相当である。


しかし若い大谷の気持ちは、次第に久我へと移ってゆき、
田中と大谷の関係を知らない久我も、
大谷に心を寄せるようになる・・・。





ストーリーは悪くないが、盛り上がりに欠ける。
田中絹代からも、久我美子からも、
母娘で一人の男を取り合うほどの、
「女の情念」のようなものが感じられない。


それから、この映画に完全には酔えない原因に、
大谷友右衛門のルックスがある。
母と娘を親子どんぶりしようって男なら、
もう少し綺麗な俳優さんに演じてもらわないと、
観る側も気分が出ないよ(笑)。


しかもこやつは、
田中から久我に乗り換えようってのに、
田中が差し出した金だけは受け取る太い野郎だ。
図々しいったらありゃしない。
好かん。


遊郭の雰囲気はとても良かった。
病気で死んでゆく者。
男と逃げる者。
きらびやかな着物の裏に、
この仕事を選ぶより他に生きる道がなかった、
女の悲しみがある。


評価 ★★★☆☆

nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0