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「楊貴妃」 [映画]

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〔1955年/日本〕


森雅之演じる皇帝は、死別した妻が忘れられず、
どんな女を見ても、心を動かされる事はなく、
音楽だけを愛する日々。


そんな皇帝を見かねた山村聰演じる将軍は、
料理屋の台所で働く美しい女、京マチ子演じる楊貴妃を見出し、
さりげなく、皇帝と対面させる。


最初は乗り気でなかった皇帝だが、
美しいだけでなく、会話の上手い楊貴妃に
今までの女とは違うものを感じる。


楊貴妃が、引きこもりがちな皇帝を、
街の祭りに連れ出すのだが、
その場面がとても良い。
皇帝は、一般庶民の暖かい心に触れるという初めての体験をし、
「こんなに楽しい事は初めてだ」と、
そのはしゃいだ様子に、こちらまで嬉しいような気持ちになった。


楊貴妃は次第に、
皇帝にとって、なくてはならない存在になるのだが・・・。





本作は、溝口健二監督の失敗作だと言われているそうだ。
確かに、日本人俳優が中国っぽい服を着て、
中国っぽい音楽が流れる中、
中国っぽいセット(しかも安っぽい)で、
日本語で演技をする様子は、
まるでコスプレのようだが、
そういうものだと思えばどうって事はない。


実際、ふっくらしたと言われている楊貴妃を、
豊満な京マチ子が演じる事も違和感がなく、
とても美しかった。


評価 ★★★☆☆
   
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