「大阪物語」 [映画]
〔1957年/日本〕
明日の食べ物もないような貧農の中村雁治郎一家。
家族は家を捨てて、大阪に出てくる。
米の取引場で、地面にこぼれた米を拾い、
それを売り歩き、貯金に精出す毎日。
10年後、貯めた金を元手に商売を始め、成功した中村一家。
しかし、中村は貧乏暮らしが忘れられず、
異常なまでの守銭奴っぷりを発揮し、
家族や使用人にもそれを強いる。
ある日中村は、自分と同じようにケチな女、三益愛子と知り合い、
自分の娘、香川京子と、三益の息子、勝新太郎を
結婚させようと企む。
しかし香川は、使用人の市川雷蔵と愛し合っており、
そうそう中村の思う通りにはならず・・・。
壮絶なまでに金に執着する、中村雁治郎が凄い。
吝嗇も、ここまでくると天晴れであり、滑稽でもあり、
面白くて見入ってしまう。
ブレの無い中村鴈治郎の辞書に「後悔」という言葉はないであろう。
キャストも豪華で、見応え有り。
評価 ★★★★★
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